“長距離砲”はもういらない? 35点中31点をエリア内から決めているC・ロナウドの変化

誰よりもセンターフォワードらしい

得点を量産するロナウド photo/Getty Images

以前のクリスティアーノ・ロナウドは、センターフォワードでは能力を発揮しにくい選手とも言われてきた。あまり守備に積極的ではないロナウドを左サイドではなくセンターフォワードで起用しようとした指揮官もいたのだが、これまではあまり上手くいかなかった。しかし、今となってはセンターフォワードの方が能力を発揮できる選手になりつつある。

今でもスタートはウイングの位置にいることが多いものの、プレイエリアはどんどん中央に寄ってきている。これによって減ったのがエリア外からの得点だ。以前までのロナウドならサイドからカットインして強引にミドルシュートを放つというシーンも多かったが、今ではフリーキックも含め長距離砲が炸裂するケースは少ない。

英『Daily Mail』もその変化を取り上げているが、今季のロナウドは35得点中31点がペナルティエリア内から決めたものとなっている。直近の10得点も全てエリア内から決めたもので、しかもそのうち4点がヘディングによるものだ。ペナルティエリア内でシュートチャンスを待ち続けるような選手となっており、今季の変化は非常に印象的だ。

1試合平均のボールタッチ数もレアル・マドリード加入初年度の72・1回から、今季は加入以降ワーストとなる47・2回まで減っている。同メディアはチャンピオンズリーグで対戦したバイエルン、アトレティコ・マドリードもエリア内のロナウドを捕らえ切ることができなかったと伝えており、今のロナウドは世界で最もセンターフォワードらしい選手になっている。

チャンピオンズリーグの決勝では堅守を誇るユヴェントスと対戦することになっているが、レオナルド・ボヌッチら鉄壁の最終ラインはロナウドを抑えられるだろうか。ロナウドは90分間の中で一瞬だけ輝きを放つ選手へと変化している。

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