吉田、あそこはクリアすべきか ”残念な失点”に豪紙も「川島にボールを取らせようとしたが……」

中途半端な対応から失点

中途半端な対応から失点

しゃがみ込む吉田 photo/Getty Images

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13日に2018ロシアワールドカップアジア最終予選でイラク代表と対戦した日本代表は、大迫勇也のゴールで先制しながらも後半に追いつかれて1-1で引き分けてしまった。猛暑の中での戦いだったことを考えると勝ち点1でも納得しなければならない部分もあるが、何より残念なのは日本の失点がもったいない形だったことだ。

それが起こったのは後半27分。イラクのアブドゥルザフラがドリブルで仕掛け、これに日本の守備陣が振り回されてペナルティエリアへの侵入を許してしまう。幸いアブドゥルザフラが態勢を崩したことでボールはこぼれ、これをDF吉田麻也が体でブロックしながらGK川島永嗣にキャッチさせようとした。ところが一瞬2人の呼吸が乱れ、背後からアブドゥル・ラヒームにプレッシャーをかけられて川島がボールをキャッチできなかった。それをカミルに蹴り込まれてしまい、日本は残念な形から失点してしまった。

これを豪版『FourFourTwo』も取り上げており、「吉田の絡んだゴチャゴチャした守備から日本は代償を支払った。吉田はボールを守りながら川島にボールを取らせようとしたが、ラヒームのチャレンジでGKはボールをこぼし、カリムにチャンスを与えた」と報じている。吉田ら守備陣にも疲労があったのは事実で、クリアして再び相手ボールからスタートするより川島に取ってもらうことを優先したかった気持ちも分かる。しかし、川島との距離を考えると無難にク リアしておいた方がよかったかもしれない。
今回のイラク戦に臨んだ日本の最終ラインは先日のシリア代表との親善試合と同じ組み合わせだったが、シリア戦でも何度か危ないシーンはあった。それを束ねる吉田は今季サウサンプトンで非常に高い評価を受けていたのだが、シリア戦に続いて今回のイラク戦でも日本は不安定な形からピンチを作られてしまった。

さらに同メディアは日本側に追加点を奪って試合を終わらせるだけのエネルギーがなかったと伝えており、最後まで1-0で凌ぐといった考えが最後に大きく響くことになったと捉えている。猛暑の影響で追加点を奪いにいくほどのエネルギーすら失われていたのだろうが、日本の攻撃は試合を通して非常に寂しいものだった。8月にはオーストラリア代表との大一番が待っている。今回不安な部分を見せてしまった守備陣、なかなか形を作れなかった攻撃陣には疑問もある。オーストラリア戦では絶対に勝ち点3が必要だが、この出来でグループ最大の難敵を撃破できるか。

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