U-21ドイツ代表、圧倒的なボール支配でイングランドに粘り勝ち 欧州制覇に王手

激闘を制したドイツ

PK戦で勝利に貢献したポラースベック photo/Getty Images

27日にU-21欧州選手権の準決勝が行われ、U-21ドイツ代表が同イングランド代表と対戦した。(以下U-21、代表略)

試合序盤から主導権を握ったのはイングランド。一時は約70%のボール支配率を記録したほか、時折繰り出す自陣後方からのロングボールでドイツを苦しめていく。7分にはグレイが相手最終ラインの背後を陥れてシュートを放つが、ドイツのDFトルジャンやGKポラースベックのシュートブロックに阻まれてしまった。

なおも畳み掛けるイングランドは18分に敵陣深くでフリーキックを得る。ウォード・プラウズが放った浮き球にアブラハムがヘディングで反応するが、またしてもポラースベックの好セーブに阻まれ、先制点奪取とはならなかった。

徐々に落ち着きを取り戻したドイツは25分すぎより約60%のボール支配率を記録。ショートパス主体の攻撃でリズムを整えると、35分に右サイドを駆け上がったトルジャンのクロスにセルケがヘディングで反応し、貴重な先制点を挙げた。

立て続けに決定機を逃したことで嫌な試合展開となったイングランドだが、試合を振り出しに戻すことに成功する。41分、コーナーキックのこぼれ球にいち早く反応したグレイがペナルティエリア内で左足を振り抜き、同点に追いついた。互いに1点ずつを取り合い、前半を終える。

同点に追いついた勢いをそのままに、イングランドが後半開始早々に攻勢に出る。すると50分、敵陣深くでボールを奪ったヒューズが右サイドを突破してペナルティエリア内に侵入。同選手からのパスを受けたアブラハムがダイレクトシュートでゴールを陥れ、イングランドが逆転に成功した。

60%を越えるボール支配率を記録し、ショートパスやダイレクトパスを使って局面打開を図ったドイツ。自陣でブロックを敷いて対抗したイングランドだが、70分にドイツにコーナーキックを与えると、アーノルドのキックに反応したプラッテにヘディングで押し込まれ、2-2の同点にされた。

その後もドイツがボールを保持してイングランド陣内に攻め込むが、勝ち越し点を奪うには至らず、試合は延長戦に突入する。

延長戦に入ってからもドイツがボールを支配する展開は変わらず。しかし、ドイツも疲労によりラストパスやシュートの精度を欠き、なかなか得点を奪えない。延長前半終了間際にはゲルハルトがミドルシュートを放つが、GKピックフォードのファインセーブに阻まれ、ゴールを奪えず。その後、延長後半も両チーム得点を挙げることができず、試合はPK戦に突入した。

従来通り先攻と後攻が固定される方式で行われた今回のPK戦。先攻のドイツの5人目アミリがキックを成功させ、スコアは4-3に。後攻のイングランドの5人目レドモンドが放ったキックはGKポラースベックのセーブに阻まれ、勝負あり。ドイツが激闘を制し、決勝戦進出を果たした。

[メンバー]
イングランド:ピックフォード、ホルゲイト(→ヨルファ 105)、チェンバース、モーソン、チルウェル、ウォード・プラウズ、チャロバー(→マーフィー 66)、ベイカー、ヒューズ(→スウィフト 86)、グレイ(→レドモンド 73)、アブラハム

ドイツ:ポラースベック、トルジャン、ユング(→ケーラー 80)、ケンプ、ゲルハルト、ハベラー(→コール 102)、M・フィリップ、マイヤー、M・アーノルド、ニャブリ(→アミリ 87)、セルケ(→プラッテ 62)

[スコア]
イングランド 2-2(PK:3-4) ドイツ

[得点者]
イングランド:グレイ(41)、アブラハム(50)

ドイツ:セルケ(35)、プラッテ(70)

※文中のボール支配率はスポーツデータカンパニー『opta』のデータを参照

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