“3バック攻略”がプレミア制覇のカギ 20クラブ中18クラブが試したトレンドシステムを破壊できるか

チェルシーを率いるコンテ photo/Getty Images

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新シーズンもブームは続くはず

チェルシーがリーグ制覇を果たした2016-17シーズンは、3バックが急速に広まった。チェルシーを指揮するアントニオ・コンテが3バックを使って成功を収めたこともあり、シーズン途中にシステムを3バックに変化させるクラブが増加。結局20チーム中18チームが3バックにトライする結果となった。

英『sky SPORTS』によると2015-16シーズンにはプレミアリーグで3バックが使用されたケースは22回しかなかったが、2016-17シーズンには135回にまで増加。この流れは新シーズンも続くはずで、同メディアは「3バックをどう崩すかが優勝へのカギになる」と見ている。

3バックの解釈はクラブによって様々で、今夏にカイル・ウォーカー、ダニーロ、ベンジャミン・メンディと攻撃的なサイドバッカーを獲得したマンチェスター・シティは、相手を攻撃で圧倒するとの考えから彼らをウイングバックに上げた3バックを使用する機会も増えるだろう。指揮官のジョゼップ・グアルディオラも3バックと4バックを使い分けることを示唆しており、彼らの攻撃性を活かすなら3バックは魅力だ。
一方で残留が第一目標となる中堅、下位のクラブは守備を固める意味で3バックを使ってくる。チェルシーと同じく守備時は[5-4-1]に変化し、最終ラインのスペースを徹底的に埋めてくるだろう。上位陣が勝ち点3を掴むにはこれを崩す明確な術を持っておかなければならない。

また、同メディアは2016-17シーズン王者のチェルシーについても触れている。チェルシーは3バックのブームを広げた存在でもあり、今後も使用してくるだろう。しかしすでに対策を打っているクラブもあり、マンチェスター・ユナイテッドを指揮するジョゼ・モウリーニョはエースのエデン・アザールにアンデル・エレーラを密着マークさせてチェルシーを抑え込んでいる。これと同じことをしてくる格下クラブも出てくるはずで、チェルシーはアザールに頼る以外の攻撃手段を見つけておかなければならない。

2016-17シーズンは3バックが大きなカギを握ったが、各クラブの指揮官はこのシステムをどう打ち崩してくるのか。また新たなトレンドを生み出した者が勝者となるのだろう。

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