“あとひと押し”が足りなかったドルトムント 右サイドの迫力不足でCL敗退危機に

不慣れなサイドバックで先発したバルトラ(中央) photo/Getty Images

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右SBの人選が焦点に

1日にUEFAチャンピオンズリーグ(以下CL)のグループステージ第4節が行われ、グループHのドルトムントがアポエルに1-1で引き分けた。

ドルトムントを率いるピーター・ボス監督はクラブ公式ホームページのコメントで、同試合を総括している。

「勝たなければならない試合だっただけに、結果には失望している。楽に戦えるよう2点目を奪う必要があったが、それができなかった。ただ、(ブンデスリーガ第10節)ハノーファー戦と比べて大きく変わった部分もあったと思う。ハノーファーに与えていたスペースをアポエルに使わせなかった。もちろん、今日の結果にはがっかりしているけどね」
香川真司のアシストにより先制点をもぎ取ったものの、試合全体を通じてアポエルの人海戦術に苦しめられたドルトムント。5バックで自陣中央を固めるアポエルを相手にサイドチェンジを駆使して局面打開を図った同クラブだが、両サイドバックの攻撃面における貢献度の違いが、同試合の結果を左右したと言っても過言ではないだろう。

ボールホルダーを追い越す動きで何度もチャンスに絡んだラファエル・ゲレイロ(左サイドバック)に対し、右サイドバックで起用されたマルク・バルトラの攻撃面での迫力不足が浮き彫りに。敵陣バイタルエリアの後方に立ち止まってクロスを上げる場面は散見されたものの、右ウイングFWのクリスティアン・プリシッチ(後半途中よりアンドリー・ヤルモレンコ)をスピードに乗ったオーバーラップで追い越すケースはほぼ無く、このことが同クラブの攻撃の停滞を招いた。サイドのスペースを活用された前述のハノーファー戦の反省をふまえ、オーバーラップを控えて自サイドの守備を引き締めたバルトラだが、攻撃面では効果的なプレイを披露するには至らなかったと言える。エリック・ドゥルムやウカシュ・ピシュチェクの負傷離脱により、本職のサイドバックが不足している同クラブだが、左サイドに偏っている攻撃を改善するべく、サイドバックの人選や布陣そのものを練り直す必要があるだろう。4日に行われるバイエルン・ミュンヘンとの大一番(ブンデスリーガ第11節)やCLグループステージの残り試合で、ボス監督がどのような布陣を採用するかに注目が集まる。

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