コートジボワール、カメルーン、ガーナが沈む 厳しすぎたアフリカ予選

W杯出場を決めたモロッコ代表 photo/Getty Images

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前回大会から顔ぶれ変わる

ワールドカップの各大陸予選では優勝候補の集う欧州、南米の予選に注目が集まるが、難易度の高さでいえばアフリカ最終予選も負けていない。最終予選では各組1位しかワールドカップに進むことが許されないという厳しいルールになっており、ここで常連国が消えてしまうことも珍しくないのだ。

今回も波乱は起こった。コンゴ民主共和国代表、リビア代表、ギニア代表、チュニジア代表の揃ったグループAではチュニジアが序盤から3連勝を飾るなど安定した戦いで突破を決めた。ここではリビアとギニアが勝ち点を伸ばせなかったため、他のグループに比べるとイージーだったかもしれない。

恐ろしいのはグループBだ。アフリカを代表する強豪国のナイジェリア代表、カメルーン代表が同居し、そこに2014ブラジルワールドカップで現在日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督の下でサプライズを起こしたアルジェリア代表、近年力をつけているザンビア代表が加わる死の組に。
ザンビアは予想通り厄介な相手となり、カメルーンはザンビア相手に2引き分け、アルジェリアは2連敗だった。互いに潰し合った中でアレックス・イウォビ、ケレチ・イヘアナチョら成長した若手に加えてジョン・オビ・ミケルやアーメド・ムサら経験のある選手も加わって無敗を維持したナイジェリア代表がグループ突破を決めた。

マリ代表、コートジボワール代表、ガボン代表、モロッコ代表のグループCではサプライズが起こった。サロモン・カルーやジェルビーニョ、セルジュ・オーリエなど前回大会を経験した者に加えてミランMFフランク・ケシエなど興味深い若手を揃えるコートジボワール代表がまさかの予選敗退。ドルトムントFWピエール・エメリク・オバメヤンを擁するガボンも勝ち点を稼ぐことができなかった。

そんな中、ユヴェントスDFメフディ・ベナティア、レアル・マドリードで右サイドバックとして負傷離脱のダニエル・カルバハルの穴を埋めているアクラフ・ハキミらを擁するモロッコが失点0でワールドカップ出場権を獲得。他にもシャルケのMFナビル・ベンタレブ、吉田麻也の同僚であるサウサンプトンMFソフィアン・ブファル、アヤックスの10番を背負うハキム・ツィエクらタレントを擁しているが、11得点0失点での突破は予想外だった。

グループDでは八百長の疑いでセネガル代表と南アフリカ代表の試合が再試合を言い渡されるなどトラブルもあったが、最終的にはリヴァプールFWサディオ・マネやナポリDFカリドゥ・クリバリ、エヴァートンMFイドリッサ・ゲイェ、モナコFWケイタ・バルデなどタレントを揃えるセネガルが無事グループを突破。マネらのプレイをワールドカップで見たいと望んでいた人は多かっただろう。善戦したカーボベルデ代表、ブルキナファソ代表は残念ながら及ばなかった。

最後のグループEではコートジボワール代表と同じくワールドカップ常連国だったガーナ代表が大苦戦。最初の3試合を2分1敗でスタートしてしまい、それが最後まで響いてしまった。アトレティコ・マドリードMFトーマス・パルティ、ニューカッスルFWクリスティアン・アツ、ウェストハムFWアンドレ・アイェウ、ベテランになったカイセリスポルFWアサモア・ギャンらは予選で姿を消すことになった。

ガーナ不調のチャンスを逃さなかったのがエジプト代表で、リヴァプールFWモハメド・サラーがチームを牽引。チームの総得点7のうち1人で5得点を挙げ、チームをワールドカップ出場に導いた。サラーもサッカーファンの多くがワールドカップで見たかった選手の1人だろう。

結果的にはコートジボワール、ガーナ、カメルーンら強豪が予選で敗退し、エジプト、モロッコ、チュニジア、セネガル、ナイジェリアの5チームが出場権を手にした。前回大会に比べて顔ぶれは大きく変わることとなった。これもアフリカ予選の厳しさを示していると言えよう。

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