真の天才が引退
史上No.1のファンタジスタとも言える元ブラジル代表FWロナウジーニョがついに引退を表明した。バルセロナやミランなどで活躍したロナウジーニョは何を仕掛けてくるのか分からない面白さがあり、そのアイディアに魅了されたサッカーファンも多いはず。現代ではあのようなトリッキーなプレイをする選手は少なくなってきており、最後のファンタジスタと言ってもいいかもしれない。
そんな偉大なファンタジスタの引退を受け、スペイン『MARCA』はこれまでロナウジーニョが決めてきた仰天のシュートの数々を振り返っている。
1.VSセビージャ
バルセロナの本拠地カンプ・ノウでのデビュー戦はセビージャとのゲームだった。そこでロナウジーニョはさっそく才能を見せつけ、サポーターのハートをがっちりと掴んでみせた。相手のタイミングを外すドリブル、豪快なミドルシュートと、一連の流れが実に美しいゴールだ。
2.VSビジャレアル
ビジャレアル戦で決めたオーバーヘッドシュートも印象深い。バルセロナの王様となっていたロナウジーニョはロングボールを胸でトラップし、迷わずオーバーヘッドを選択。コースも抜群だった。
3.VSイングランド代表
2002日韓ワールドカップを制したブラジル代表の一員だったロナウジーニョは、準々決勝のイングランド戦で誰もが予想していなかったフリーキックを決めた。あの距離からイングランド代表GKデイビッド・シーマンの頭上を狙おうなどという発想を持つ選手も少ないだろう。
4.VSレアル・マドリード
伝統のクラシコでレアルのサポーターからも拍手を浴びたプレイだ。この前にも同じような形からゴールを決めていたロナウジーニョは、またも対面するセルヒオ・ラモスをかわし、右足でイケル・カシージャスのゴールを破った。まだ若かったとはいえ、現在世界最高のDFの1人に挙げられるラモスを抜き去ることのできる選手など現代ではほとんど存在しない。
5.VSチェルシー
今や伝説になっているスタンフォード・ブリッジでの一撃だ。ペナルティエリア手前でボールを受け、止まった状態で少しダンスを踊るようにステップを踏みながらトーキックでのシュートを選択。独特すぎるリズムにチェルシーの選手たちはついていけなかった。
どれもスーパーゴールばかりだが、アイディア溢れる意外性がロナウジーニョ最大の魅力でもある。そのうえ相手に寄せられても簡単に当たり負けしないパワーとバランスも持ち合わせており、DFにとっては何とも厄介な選手だったことだろう。そのロナウジーニョも37歳となり、ついに引退の日を迎えた。現代では少なくなったファンタジスタの引退に、特別な感情を抱いたサッカーファンも多いだろう。