冬の移籍市場も閉幕が近づいてきているが、今年はワールドカップイヤーだ。本番まであと5か月を切るこの段階で出場機会を求めて移籍を選択する選手もまだ出てくると予想される。そこで英『Daily Mirror』は、ワールドカップ出場へ今冬に移籍を選択すべき選手を9名リストアップしている。いずれも実力者だが、クラブでは出場機会が限られている。ワールドカップ出場を目指すなら強引にでも移籍を選択すべきかもしれない。
1.ダニエル・スタリッジ(リヴァプール・イングランド代表 FW)
4年前の2014ブラジルワールドカップでは主力だったが、この4年間でイングランドは大きく変わった。スタリッジはメンバー入りすら際どい状況で、リヴァプールでも出場機会は限られている。すでにインテル移籍で合意したとの話題も出ているが、イングランド代表入りを果たすには移籍すべきだろう。
2.オリヴィエ・ジルー(アーセナル フランス代表 FW)
アーセナルでスーパーサブ的存在となっているジルーも代表入りが際どくなっている。アーセナルでも出場するたびに結果を出しているのだが、残念ながらスタメン出場の機会が少ない。フランス代表は前線にも多くのタレントが揃っており、プレイタイムの確保がメンバー入りの条件となる。アーセナルでスーパーサブ的役割というのは不十分だろう。
3.マテオ・コバチッチ(レアル・マドリード クロアチア代表 MF)
イングランド代表、フランス代表に比べるとメンバー争いはそれほど激しくないが、レアルでサブ組となっているコバチッチも代表でスタメンを確保するためにはもう少しアピールしておきたい。同メディアはコバチッチに数多くのクラブが興味を示していることを伝えているが、レンタル形式の移籍で出場機会を増やすのも手か。
4.ミッチー・バチュアイ(チェルシー ベルギー代表 FW)
アルバロ・モラタのバックアッパーとの位置づけでシーズンをスタートさせたものの、バチュアイは指揮官アントニオ・コンテから100%信頼されているわけではない。チェルシーは今冬に新たなFW探しをおこなっており、ベルギー代表でもバックアッパーの役割でメンバー入りを果たすには移籍を選択すべきだ。
5.ジェラール・デウロフェウ(バルセロナ スペイン代表 FW)
ネイマールの退団と同時にバルセロナへ復帰したデウロフェウはスペイン代表でも違ったアクセントを加えられるスピードスターと期待されていたのだが、バルセロナの壁は甘くない。次々と優秀な選手が加入し、デウロフェウは構想外だ。同メディアは昨季ミランで見せたパフォーマンスをもう1度披露できればスペイン代表に入れると主張しているが、今冬に動きはあるか。
6.セルヒオ・ロメロ(マンチェスター・ユナイテッド アルゼンチン代表 GK)
マンUにはダビド・デ・ヘアが構えているため、ロメロに出番が回ってくるのは国内のカップ戦くらいだ。アルゼンチン代表では守護神の座を守ってきたが、プレイタイムが少ない現状で代表に貢献できるかは微妙なところだ。
7.アンドレ・シュールレ(ドルトムント ドイツ代表 FW)
前回大会の優勝経験メンバーであるシュールレも危険だ。ドルトムントでは若い優秀なアタッカーが多く揃っており、シュールレはポジションを確保できていない。加えてドイツ代表は世界でも最もメンバー争いが激しいチームでもある。プレイタイムの限定されている選手にチャンスが巡ってくる可能性は極めて低い。
8.ダビド・ルイス(チェルシー ブラジル代表 DF)
こちらは出場機会だけが原因ではないだろうが、ダビド・ルイスは昨季プレミアリーグ制覇に貢献したパフォーマンスを再現しなければならない。ブラジル代表のチッチ監督はダビド・ルイス外しを徹底しており、今からハイパフォーマンスを披露してもメンバー入りを果たせるかは不透明だ。しかしこのままチェルシーに残っていても代表入りに繋がる気配はほとんどないため、ギャンブルでも移籍を選択すべきかもしれない。
9.ケビン・ガメイロ(アトレティコ・マドリード フランス代表 FW)
こちらも移籍を選択するだけで代表入りに繋がる保証はない。フランス代表には優れたアタッカーが数多く揃っており、ガメイロがワールドカップ本番でメンバーに入れる可能性は高くないだろう。しかし最後までアピールは必要で、同メディアはジエゴ・コスタがアトレティコに復帰したことからガメイロに移籍を勧めている。
こうして見ると、9人とも実に豪華なメンバーだ。代表入りできないのが不思議なくらいだが、強豪国のメンバー争いは恐ろしいほどにハイレベルだ。プレイタイムの確保は最低条件となる。今冬に思い切って移籍を選択するのも手だが、何人の選手が動くだろうか。