コンテはどこで道を間違えた? 補強、戦術、選手との関係……英紙が指摘する4つのミス

チェルシーを指揮するコンテ photo/Getty Images

昨季とは違う状況に

昨季のプレミアリーグ制覇から一転、アントニオ・コンテ率いるチェルシーは難しい状況に立たされている。ボーンマス、ワトフォードと下位クラブに立て続けに完敗したことも大きな問題となっており、コンテはこのまま解任される可能性もある。では、コンテとチェルシーはどこで道を間違えてしまったのか。英『METRO』がいくつかの問題をピックアップしている。

1.移籍市場でのミス

コンテは何度かクラブの補強について口を出してきたが、昨夏と今冬は効果的な補強が出来ていない。それこそコンテ就任以降で大ヒットと呼べる補強はMFエンゴロ・カンテくらいのものだろう。MFティエムエ・バカヨコに4000万ポンド、ダニー・ドリンクウォーターに3500万ポンド、FWミッチー・バチュアイに3300万ポンドと資金を投じていないわけではないが、どれもヒットしていない。昨季から戦力の上積みが思うようにできなかったことが大きく足を引っ張っている。

2.3バックにこだわり続ける頑固さ

昨季はシーズン途中に3バックへの変更で流れを掴んだが、もう各クラブはその戦い方に慣れてしまっている。そこに目新しさはなく、このシステムにこだわり続ける必要はないというのが同メディアの考えだ。また、昨季に比べてコンテは[3-4-2-1]ではなく[3-5-2]をチョイスする機会が増えている。FWウィリアン、ペドロ・ロドリゲスといった選手が先発する機会が減っており、攻撃はこれまで以上にエデン・アザール頼みとなっている。やや守備的すぎるようにも思える布陣にも問題があると言えよう。

3.チャンピオンズリーグ出場の影響

昨季マンチェスター・ユナイテッドを指揮するジョゼ・モウリーニョは、欧州カップ戦に出場していないことがチェルシーの大きなアドバンテージになっていると強調していた。今季はまさにその通りの流れとなっている。昨季はリーグ戦1本に集中できたが、今季はチャンピオンズリーグを戦っている。常にフレッシュな状態でベストメンバーを起用できた昨季とは違い、選手たちには疲労も出てくる。しかも市場で効果的な補強ができていないため、ターンオーバーを採用するのも難しい。モウリーニョの言葉は正しかった。

4.ジエゴ・コスタとのトラブル

ジエゴ・コスタは昨季のプレミア制覇に欠かせない選手だったが、今季開幕前にはコスタがコンテから「戦力外」とメールで言い渡されたと暴露し、両者の関係悪化が騒がれた。結局コスタは古巣アトレティコ・マドリードに復帰することになったが、同メディアはこの事件が前指揮官ジョゼ・モウリーニョがメディカルスタッフのエヴァ・カルネイロさんに激怒したものと同様の影響があったと指摘。モウリーニョは2015-16シーズンの開幕戦でカルネイロさんに激怒する一幕があり、それが選手たちのムードに水を差したとも言われている。コンテとコスタの問題に疑問を感じた選手もいただろう。開幕前から何かが狂い始めていたのかもしれない。

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