ロシアワールドカップが迫る中、2018年のJリーグが早くも23日から開幕する。その前にブラジルのスポーツ専門メディア『Globo Esporte』が今年のJリーグで注目すべきポイントを特集している。
中でも注目を集めるのは、今年本格的にブレイクする可能性がある若き選手たちだ。2020東京五輪が近づいていることもあって10代の選手にスポットが当たりやすくなっており、日本サッカー界発展のためにも若手の成長は不可欠だ。今回は同メディアが取り上げた6選手を紹介する。
・久保建英(FC東京 MF 16歳)
まず注目されたのはFC東京MF久保建英だ。世界的に注目されている久保は昨年より確実に出場機会を増やすはずで、プロの舞台で本格的にどんな結果を出すのか楽しみだ。同メディアも「FC東京に欠けている攻撃の創造性をプラスできる」と久保の能力を評価しており、今年はさらなるブレイクに期待がかかる。
・安部 裕葵(鹿島アントラーズ FW 18歳)
昨年ルーキーながら出場するたびに印象的な活躍を見せた安部も本格的なブレイクに期待がかかる。小柄だが抜群のテクニックを持っており、昨年はセビージャとのJリーグチャレンジマッチでも存分に能力を発揮した。同メディアは「日本のエデン・アザール」とまで称しており、今年最も大ブレイクする可能性の高い選手と言える。
・山田 寛人(セレッソ大阪 FW 17歳)
セレッソ大阪では昨年末に高校サッカーを沸かせた長崎総科大附出身の大型FW安藤瑞季に大きな注目が集まっているが、セレッソのU-18チームから上がってきた山田に同メディアはスポットを当てている。日本代表入りも果たした杉本健勇2世との声もあり、大熊清チーム統括部長も「日本人になかなかいないタイプ」と将来性に期待をかけるコメントを残している。安藤もそうだが、いい意味で日本人らしくない大型FW2人に注目だ。
・中村敬斗(ガンバ大阪 FW 17歳)
昨年行われたU-17ワールドカップで4得点を挙げる大活躍を見せた三菱養和出身の中村も見逃せない。U-17ワールドカップではチームメイトだった久保建英より話題を集め、一気に存在感を増した印象だ。同メディアは今年からブラジル人監督のレヴィー・クルピがチームの指揮を執ることにも合わせて注目しており、中村がどう伸びてくるのか楽しみだ。
・伊藤 遼哉(サガン鳥栖 MF 19歳)
サガン鳥栖にやってきた伊藤は少し変わった経歴の持ち主だ。幼少期から外国で過ごしたことも関係し、これまでスイスのFCチューリッヒやドイツのバイエルン、シャルケの下部組織でプレイしてきた実績を持つ。日本の下部組織とは違う指導法で育ってきており、いわゆる逆輸入タレントがJの舞台で何を見せてくれるのか非常に楽しみだ。
・板倉 滉(ベガルタ仙台 DF 21歳)
10代の選手ではないが、世代別の日本代表ではお馴染みとなった選手だ。今年は川崎フロンターレからベガルタ仙台にレンタル移籍し、出場機会増加を狙う。今年1月に行われたAFCU-23選手権では2得点の活躍を見せており、ボランチとセンターバックをこなせる器用さも特徴的だ。186㎝とサイズがあることも魅力で、今後はA代表にも絡んできてほしいタレントだ。
他にもコンサドーレ札幌にレンタル移籍した20歳のMF三好 康児や、湘南ベルマーレDF杉岡 大暉(19歳)、横浜F・マリノスのMF遠藤 渓太(20歳)など世代別代表に選ばれた実績を持つ選手たちが注目選手に挙げられている。先月行われたAFC U-23選手権では準々決勝でウズベキスタン代表に0-4で大敗する残念な結果だっただけに、若手選手も危機感をもって今年のリーグ戦を迎えるはずだ。この年代からレギュラーポジションを掴むのは簡単ではないが、ロシアワールドカップのさらなる先を見据えて注目の若手を中心にチェックするのもJリーグの楽しみ方の1つだ。