毎年恒例となっているが、英『FourFourTwo』が2018年のアジア人選手TOP50のランキングを発表した。日本人選手も数多く選出されているが、今回No.1に選ばれたのはどの選手なのか。
まず日本人選手では、50位に柏レイソルGK中村航輔が入っている。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の下でA代表に招集された中村は、守護神の川島永嗣からポジションを奪ってしまおうかという勢いだ。同メディアもロシアの地で中村がファーストチョイスになる可能性があるとし、欧州のメジャークラブへ移籍するチャンスもあると見ている。
45位には浦和レッズMF柏木陽介、43位にアンデルレヒトへステップアップを果たしたMF森岡亮太、42位にはパチューカで調子を上げるMF本田圭佑、40位にハンブルガーSVのDF酒井高徳、36位にケルンFW大迫勇也と続く。柏木は浦和が昨年アジアチャンピオンズリーグを制したことも大きく影響しており、攻撃を操る中心メンバーとしての評価だ。大迫もケルンの順位が上がらず苦戦しているものの、チームにとって貴重な存在になっている。日本代表でも不可欠の存在になっていることも大きい。
ここから30位サウサンプトンDF吉田麻也、26位に川崎フロンターレMF中村憲剛、24位川崎フロンターレFW小林悠、21位レスター・シティFW岡崎慎司、19位エイバルFW乾貴士、17位ヘントFW久保裕也、16位フランクフルトMF長谷部誠、15位マインツFW武藤嘉紀、11位マルセイユDF酒井宏樹と続いている。
川崎は昨年Jリーグを制しており、同メディアはその中でも37歳の中村憲剛がこの世代ではアジアNo.1の存在であること、ベテランになった今がキャリアの最盛期を思わせるパフォーマンスであることを評価している。昨年も川崎の攻撃を操っており、その恩恵を受けて得点王にまで輝いた小林と合わせてランキングに入ってくるのは妥当だろう。16位の長谷部はチームの中心となっており、こちらもふさわしい結果だ。酒井もマルセイユではリーグ戦で上位争いを展開し、ヨーロッパリーグではベスト4にまで進出。現在海外組で最も充実した時間を過ごしている選手と言えよう。
そして少々サプライズだったのは15位の武藤か。日本代表にあまり招集されていないが、マインツでは7得点を挙げてチームトップの働きを見せている。今夏にはプレミアリーグ行きの話題もあり、同メディアはサイドもセンターフォワードもこなせると高く評価しているようだ。こんな選手が代表に招集されないのは不思議だ。
そしていよいよトップ10だ。
10位:レザ・グーチャンネジャード(イラン/FW/ヘーレンフェーン)
9位:サルダール・アズムン(イラン/FW/ルビン・カザン)
8位:オマル・フリービーン(シリア/FW/アル・ヒラル)
7位:マシュー・レッキー(オーストラリア/MF/ヘルタ・ベルリン)
6位:オマル・アブドゥルラフマン(UAE/MF/アル・アイン)
5位:マット・ライアン(オーストラリア/GK/ブライトン)
4位:香川真司(日本/MF/ドルトムント)
3位:アリレザ・ジャハンバクシュ(イラン/MF/AZ)
2位:アーロン・ムーイ(オーストラリア/MF/ハダーズフィールド・タウン)
1位:ソン・フンミン(韓国/FW/トッテナム)
今季の活躍ぶりを考えると、ソン・フンミンが選ばれるのは妥当だろう。チャンピオンズリーグなどでも得点を重ね、今季はユヴェントスからもゴールを奪った。アジア人選手の中でも1人異なるレベルでプレイしているイメージだ。
日本人選手で唯一TOP10に入ったのは香川だ。香川は現在負傷離脱中だが、今季は後半戦から一気に調子を上げてきていた。同メディアもドルトムントのキーマンになっていたと評価しており、ブンデスリーガでの日本人最多得点記録を持つ天才はやはり別格だ。日本代表でポジションを完全に確保できていないところは同メディアも引っかかっているようだが、今夏ロシアの地で重要な選手になれるのではないかと期待をかけている。