ユヴェントスは確実に衰えてきている! 7連覇達成のチームをコンテ政権時と比較

チームを支えるブッフォンらベテラン陣 photo/Getty Images

主力の高齢化が問題に

今季もナポリを振り切り、セリエA7連覇を実現したユヴェントス。ナポリに迫られても慌てることなく、最後まで自分たちのペースを貫けるあたりはさすがだ。その落ち着きと経験こそ王者の証なのだろう。

しかし、7連覇という記録をただ喜んでいるわけにもいかない。英『Squawka』はユヴェントスの実力が徐々に落ちてきているのではないかと分析している。何より主力選手たちが高齢化しているからだ。

同メディアはアントニオ・コンテが指揮した2013-14シーズンのチームと現在のチームを比較しているが、例えばGKはジャンルイジ・ブッフォンから変化がない。しかし鉄人ブッフォンも確実に衰えてきており、4年前の方が全体的に守備は堅かったと言えるのではないか。

最終ラインでは昨夏レオナルド・ボヌッチがミランに移籍し、センターバックの質はやや落ちた。コンテ時代は3バックが基本だったが、今季マッシミリアーノ・アッレグリは4バックを基本としている。ジョルジョ・キエッリーニ、アンドレア・バルザッリはブッフォンと同様に衰えてきており、4年前ほどの安定感は無いと言えよう。同メディアは守備ユニットが老朽化してきていると伝えており、そろそろ本格的に次の世代へバトンを渡さなくてはならない。

中盤も当時の方が豪華だ。アンカーにはアンドレア・ピルロ、インサイドハーフには運動量が豊富でファイト出来るアルトゥーロ・ビダルに、伸び盛りだったポール・ポグバ、さらにクラウディオ・マルキジオも即戦力だった。現在のチームを見ると、中盤の構成や選手のタイプはコンテ政権時のものとよく似ている。ピルロの代役となれるミラレム・ピアニッチ、運動量が豊富で泥臭い仕事をこなすサミ・ケディラ、ブレーズ・マテュイディがいるが、同メディアはタイプが似ていても質は当時の方が上と見ている。

唯一当時のクオリティを上回ると評価されたのが前線で、ここはFWゴンサロ・イグアインを筆頭にお金をかけている。4年前とほとんど変化がない最終ラインに比べると、顔ぶれは豪華になっている。パウロ・ディバラ、ドウグラス・コスタ、フェデリコ・ベルナルデスキ、マリオ・マンジュキッチと計算できるタレントが揃う。当時のフェルナンド・ジョレンテ、カルロス・テベスらに比べるとオプションは明らかに増えた。

7連覇を達成したのは凄いことだが、8連覇、9連覇と繋いでいくと同時にチャンピオンズリーグ制覇を目標とするならば、最終ラインには手を加えるべきだろう。前線と同じく大金を投資してベテラン勢に代わる実力者を獲得する必要があり、現状維持ではナポリに追い越される時が来るはずだ。

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