いよいよ開幕が迫ってきたロシアワールドカップ。基本的に1日3試合のペースで進行していくため、グループステージから全てのゲームを見るのは難しい。では、絶対見逃すべきではないカードはどれなのか。
英『Daily Mail』では、過去にイングランド代表監督を務めた経験もあるグレン・ホドル氏がグループステージ注目のカードをいくつかリストアップしている。
1.ポルトガルVSスペイン(グループB)
グループBは初戦から好カードだ。スペインは前回大会こそ残念な結果に終わったが、今大会でも優勝候補だ。一方のポルトガルはEURO2016王者で、クリスティアーノ・ロナウドがどこまで意地を見せられるか興味深い戦いとなるだろう。
2.アルゼンチンVSアイスランド(グループD)
今大会がリオネル・メッシにとって最後のワールドカップとなるのであれば、アルゼンチンのゲームは極力見逃したくない。メッシ、ゴンサロ・イグアイン、ハビエル・マスチェラーノらの世代に区切りがつけられることになる。初戦の相手は伏兵アイスランドで、サプライズが起きる可能性は十分にある。
3.ドイツVSメキシコ(グループF)
前回王者のドイツにとってグループステージ通過など当たり前のミッションだ。しかし初戦の相手メキシコはかなりのクセ者だ。王者が躓く可能性があり、波乱のグループFとなるかどうかを決める重要な一戦となる。
4.ロシアVSエジプト(グループA)
どちらも優勝候補ではないし、世界的に注目されるようなカードでもない。ただしこのグループA第2戦は重要だ。ロシアはこれに負ければ、第3戦目はグループ内で最も厄介なウルグアイ代表だ。つまりエジプトに勝てなければ2010年大会の南アフリカに続いてグループ突破に失敗したホスト国になる可能性が高くなってくる。エジプトの方は第2戦までにはエースのモハメド・サラーが100%に近い状態に戻るのではないかと言われているため、グループ突破へギアを上げなければならないゲームだ。初戦でウルグアイに敗れた場合は、余計に重要な試合となる。
5.フランスVSペルー(グループC)
このグループC第2戦の戦いはフランスの完成度を改めて確認するゲームとなるだろう。フランスは初戦をオーストラリアと戦うため、こちらは問題なく勝てるはず。ただし南米のチーム相手にはどうなのかという疑問がある。ペルーは強豪ではないが、コパ・アメリカでブラジルを撃破するなど格上相手に粘り強い戦いができるチームだ。フランスにワールドカップを制する力があるのか、テストするには絶好のカードだ。
6.セネガルVSコロンビア(グループH)
グループH最終戦も注目だ。このグループは今大会で最も力関係のバランスが取れたグループと言われているため、第3戦までもつれる展開は大いに予想できる。日本VSポーランドの戦いに世界が注目しない以上、見るべきはセネガルとコロンビアの戦いなのだろう。サディオ・マネ、ハメス・ロドリゲスの両エースのバトルには世界も注目しているはずだ。
7.ベルギーVSイングランド(グループG)
こちらも見逃せない。グループ最後のビッグカードだ。それぞれがパナマ、チュニジア相手にきっちりと勝っていれば、両チームとも勝ち点6でこの第3戦を迎えることになる。つまりこのカードは消化試合だ。しかしどちらかが最初の2試合で勝ち点を取りこぼしていた場合、このカードは激しいバトルとなる。また第2集団である彼らにワールドカップを制する力があるのかをテストする貴重なゲームにもなるだろう。プレミアリーグでプレイする選手同士のぶつかり合いにも注目だ。
今大会は力関係がはっきりしているグループもいくつかあるが、混戦となる可能性のあるグループD、F、Hの3組の戦いは面白いものになるのではないか。ポルトガルとスペイン、ベルギーとイングランドの2試合はグループステージ最大のビッグマッチと言うことができ、こちらも絶対に見逃せない。