ポルトガル代表がEURO2016と同じ状態に? 内容悪くても負けない不思議にスペイン紙注目

欧州王者ポルトガル代表 photo/Getty Images

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ここまで何とか勝ち点4を獲得

現在のポルトガル代表は何とも不思議なチームだ。ロシアワールドカップでグループBに入っているポルトガルは、ここまでスペイン代表と3-3で引き分け、モロッコ代表には1-0で勝利。勝ち点を4ポイント稼いで最終節のイラン代表戦に臨むことになっている。相手がイランであることや、勝ち点の状況を考えても決して悪くない。しかし、戦い方はやや寂しい。

スペイン戦はエースのクリスティアーノ・ロナウドがハットトリックを達成して何とかドローに持ち込んだもので、モロッコ戦も相手に押し込まれている時間の方が長かった。勝ち点3は稼いだが、シュート数はモロッコの方が5本多い15本。ポゼッション率もモロッコが55%を記録している。決して理想的な戦い方とは言えないのだが、それでも今のポルトガルは不思議と負けない。

スペイン『as』は、その状況がEURO2016を制した時と似ていると伝えている。ポルトガルはEURO2016を制したが、戦い方はお粗末なものと批判を浴びてきた。グループステージでは3試合とも引き分けで、グループ3位で何とか決勝トーナメントに進出。決勝トーナメントに入ってからもクロアチア代表には延長戦の末何とか1-0で勝利、ポーランド代表にはPK戦で勝利。準決勝のウェールズ代表戦で初めて2-0と90分で決着をつけた。
そしてフランス代表との決勝戦も必死に守り、延長戦のゴールで1-0の勝利を収めた。快心の勝利はないが、何となく切り抜けてしまう今の状況は2年前とよく似ている。当時のポルトガルは決勝トーナメントに入ってから全試合ポゼッション率が下回っているが、今のところスペイン戦もモロッコ戦もポゼッション率は下回っている。

のらりくらりと難局をかわしていくポルトガルはロシアW杯でも健在なのだろうか。仮にポルトガルがグループBを首位で通過した場合、ベスト16ではグループAから上がってくるウルグアイ代表かロシア代表と対戦することになる。開催国のロシアは脅威だが、どちらも優勝候補とは言い難い。EUROではクジ運もいいと言われたポルトガルだが、今回もベスト16のクジ運は決して難しくない。さらにベスト8ではグループDを首位通過したクロアチア代表と、グループDを2位通過するチームの勝者と対戦する。Dはフランス代表が首位通過する可能性が高く、2位はデンマーク代表だろうか。そうなるとベスト8のクジ運もポルトガルは悪くない。クロアチアは厄介だが、2年前にEUROで勝っているため良いイメージで臨めるはずだ。

欧州王者らしくないと批判されるポルトガルはどこまで勝ち進むのか。何だかんだで勝ってしまうポルトガルは実に興味深いチームだ。

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