ラームの後継者がいよいよ中盤へ? 新生ドイツに見えてきた新たな形

ドイツ代表のキミッヒ photo/Getty Images

守備的な選手をサイドバックに配する案も

バイエルンとドイツ代表ですっかり右のサイドバックとして固定されていたジョシュア・キミッヒだが、キミッヒは中盤でプレイできる選手だ。器用であるがためにサイドバックからセンターバックまで幅広い役割をこなしてきたが、右サイドバックでずっと固定しておく必要はない。

米『ESPN』も、ドイツ代表でキミッヒの中盤起用の可能性が見えてきたと指摘している。というのも、ロシアワールドカップで右サイドバックを担当したキミッヒは攻撃的に振る舞いすぎたと批判も浴びており、カウンターアタックのターゲットにされたとの意見もあった。そのためキミッヒを中盤に入れ、サイドバックの位置には守備的な選手を入れる案も出てきている。

先日のネイションズリーグでもドイツ代表監督ヨアヒム・レーヴはマティアス・ギンター、ジェローム・ボアテング、マッツ・フンメルス、アントニオ・リュディガーと守備的な4人を最終ラインに並べ、キミッヒを中盤に入れている。サイドバックの位置にセンターバックを本職とする選手を置くやり方は、これまでもレーヴが何度かおこなってきたことなのだ。

2014ブラジルワールドカップでも、当時バイエルンでジョゼップ・グアルディオラがフィリップ・ラームを中盤にコンバートしていたこともあり、ラームがアンカーの位置に入ったことがある。ラームの代わりにはボアテングが右のサイドバックに入り、ペア・メルテザッカー、フンメルス、ベネディクト・ヘヴェデスと守備的な4枚を最終ラインに並べている。こちらの方が守備面でのバランスが取れた陣形とも言える。

同メディアはラームとキミッヒは似たような状況にあると伝えており、キミッヒも右のサイドバックから中盤までこなすことができる。今後は中盤で組み立て役として起用し、右のサイドバックには守備的な選手を入れるパターンが増えてくるかもしれない。また同メディアはモナコでプレイするサイドバックのベンヤミン・ヘンリクスの台頭にも期待しており、21歳のサイドバッカーがEURO2020あたりまでにA代表に絡んでくればキミッヒの中盤起用を後押しすることになると考えているようだ。

キミッヒはサイドバックの位置から攻撃を組み立てる仕事を担ってきたが、そろそろ中盤で起用する時なのか。サイドバックでは守備の技術も磨いてきており、面白いやり方になるかもしれない。

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