鹿島、クラブ史上初のアジア制覇へ 水原三星戦で見えた手応えと課題

就任2年目の大岩監督。現役時代にも過ごした鹿島を悲願のアジア制覇へ導けるか photo/Getty Images

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「意思統一」と「変化への対応」

鹿島アントラーズは24日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)・準決勝の第2戦で水原三星(韓国)とアウェイで対戦し、激しい打ち合いの末に3-3ドローで試合を終えた。この結果、ホームで行われた第1戦を3-2で勝利していた鹿島がリードを守りきり、2戦合計スコア6-5で決勝進出を決めている。

この一戦で先制点を奪い前半をリードして折り返すも、52分、53分、60分と立て続けに失点し、一時は合計スコアを4-5とひっくり返された鹿島。ただ、その後2点を奪い返し、勝負強さを披露した。試合後のインタビューに応じた大岩剛監督は「後半のスタートで2失点したことによって、自分たちの戦い方を苦しくしてしまったと感じている。それでも、選手がピッチの中で慌てずに一つのベクトルで戦い続けた結果が、次のラウンドに進めるということだと思う。選手たちを非常に評価している」と述べている。クラブの公式サイトが伝えた。

さらに「1-3になった時点でも、私自身は非常に冷静でいられた」と逆転された際の心境を明かしつつ「チームとしてシーズンを戦ってきた中で、試合の中で起こり得る全ての状況を把握しようと選手たちに訴えかけている。選手たちは慌てることなく、やることを統一して表現してくれた。評価し、信頼している選手たちがまた一回り大きくなったのではないかと感じている」と語った。
全ての選手たちが「意思統一」し、粘り強い戦いを見せた一方で、失点が目立つなど多くの課題も見えた試合だった。失点シーンを「後半から相手が長身の選手を投入し、2トップにシンプルにロングボールを放り込んでくる戦術に変えた。そこへ対応しきれない間に2失点。相手にアジャストすることができなかったため、2失点してしまったと感じている。3失点目にも理由があるが、立ち上がりの2失点が大きかったと思う。ベンチから修正を伝えていたが、なかなか伝わらなかった」と振り返っており、「変化への対応」が素早くできなかったようだ。

クラブ史上初の決勝進出を決めた鹿島だが、指揮官は「我々の目標は優勝することで、決勝に進出することではない」とコメント。その上で「ホーム&アウェイの戦いの中でしっかりと勝ち切ることを目標にして準備をしていきたい。決勝までの間にリーグ戦もあるし、タイトなスケジュールの中でいかにコンディションを整えていくかが鍵となる。しっかりと準備をしていきたい」と話している。

はたして、鹿島はクラブ史上初のアジア制覇を成し遂げることができるのか。決勝の相手はイランのペルセポリスで、第1戦は11月3日にホームで、第2戦はアウェイで対戦予定となっている。

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