今季はモナコの低迷が大きな話題を呼んでおり、リーグ・アンを代表する強豪クラブが残留争いに巻き込まれている。キリアム・ムバッペやファビーニョ、トマ・レマルなど近年はタレントの流出が続いたが、まさか最下位付近まで落ち込むと予想していた人は多くなかっただろう。
しかし、予想外の苦戦を強いられているのはモナコだけではない。英『Squawka』は「残留争いに巻き込まれている驚きの7クラブ」と題した特集を組んでおり、モナコの他にも6チームが不振に喘いでいることを取り上げている。優勝争いに注目するのもいいが、モナコを含むこの7チームが残留を確定させられるところまで見届けてはいかがだろうか。
1.アスレティック・ビルバオ:17位
ビルバオは昨季も16位でフィニッシュしているため、そこから考えれば今の順位は妥当なものだ。ただ、ビルバオはリーガ・エスパニョーラ創設以降1度も降格したことがないクラブだ。その伝統を守るためにも降格は絶対に避けなければならない。今季は開幕11試合で僅か1勝しか挙げていない状態で、その1勝も開幕節のレガネス戦だ。つまり今は10戦連続で白星がないことになる。
2.ビジャレアル:16位
そのビルバオの1つ上を見ると、まさかのビジャレアルの名前がある。ビジャレアルは昨季5位でフィニッシュしているため、これはサプライズと言っていいだろう。ヨーロッパリーグの方では勝ち点6を稼いでグループ首位に立っているのだが、リーグ戦の成績が振るわないのであればヨーロッパリーグは二の次だ。残留争いだけは絶対に避けなければならない。
3.シャルケ:14位
シャルケの順位はモナコと似たような推移だ。昨季はブンデスリーガで2位に食い込む大健闘を見せ、チームを指揮する33歳のドメニコ・テデスコにも注目が集まった。ホッフェンハイムを指揮するユリアン・ナーゲルスマンと並んで優秀な青年指揮官の1人と称賛されたのだが、今季は開幕11試合で勝ち点10しか稼ぐことができていない。14位とはいえ最下位のシュッツトガルトは勝ち点8となっているため、シャルケは1試合で最下位まで転落してしまう位置にいる。
4.レヴァークーゼン:13位
これまたその1つ上、13位にはレヴァークーゼンがいる。レヴァークーゼンも昨季5位と好成績を収めたチームだが、勝ち点11しか稼げていない。シャルケとレヴァークーゼンが揃って大苦戦すると予想していた者はほとんどいないはずだ。FWケビン・フォラント、ドイツ代表にも選ばれるMFユリアン・ブラント、ミヒャエル・バラックと比較される19歳MFカイ・ハヴェルツなどタレントは揃っているだけに、何とか立て直したいところ。10月末にはブレーメンを6-2で撃破したが、前節はライプツィヒにあっさり0-3で敗れるなどアップダウンが激しいのも特徴だ。
5.キエーヴォ:20位
キエーヴォの苦戦も大きなサプライズというわけではない。昨季も13位でフィニッシュしており、上位に食い込んでくるようなチームではない。しかし、キエーヴォの興味深いところは元イタリア代表監督ジャンピエロ・ヴェントゥーラが絡んでいることだ。ヴェントゥーラといえばイタリア代表を指揮してロシアワールドカップ出場権獲得に失敗したことが記憶に新しく、先月10日よりキエーヴォの指揮を執っていた。悪いイメージを払拭したいところだったが、何と就任から4試合連続白星なしとなった時点でクラブとの契約を解除したのだ。何とも早い決断だが、これでキエーヴォが降格してしまえばヴェントゥーラの評価はさらに落ちるだろう。
6.ウディネーゼ:17位
ウディネーゼも昨季は14位でフィニッシュしているためサプライズとは言い難いが、生き残れるか注目するだけの価値はある。ウディネーゼは1995-96シーズンから何度も降格の危機を迎えながら、何とか踏みとどまってきたクラブなのだ。近年も2014-15シーズンは16位、続く2015-16シーズンは17位と、下位でしぶとく戦い続けてきた。今は17位に沈んでいるが、今季も生き残れるだろうか。