ヴェンゲルのアーセナルは何が間違っていた? エメリが変えるクラブの哲学

アーセナル元指揮官ヴェンゲル photo/Getty Images

問題は守備の崩壊

今季からアーセン・ヴェンゲルに代わってアーセナルを指揮しているウナイ・エメリは、ここまで7勝3分2敗とまずまずの成績を残してリーグ戦5位につけている。4位トッテナムとは勝ち点差が1しか離れていないため、トップ4入りを狙うには絶好の位置につけていると言っていいだろう。

では、アーセン・ヴェンゲルの下でトップ4を逃していたチームをエメリはどう変えたのだろうか。スペイン『MARCA』によると、エメリがまず気になったのはヴェンゲル体制での魅力的な攻撃だ。ショートパスを繋いで美しく相手を崩すスタイルは世界のサッカーファンから愛されるものだったが、エメリはその影響で守備の構造が脆くなってしまったと感じている。

「ヴェンゲルが来る前のアーセナルは堅い守備をベースとした1-0の勝利に喜びを見出していた。アーセンがやってきてからは攻撃的なスタイルとなり、パーフェクトなコンビネーションは無敗優勝に繋がった。しかし時間とともにテクニック面のクオリティや攻撃の自由度だけが大事にされ、守備の組織が失われた。我々はアーセナルの衰退をストップし、再び上昇しなければならなかった」

確かにヴェンゲル体制のアーセナルは美しい攻撃がベースとなっていたが、近年は失点数も多かった。パトリック・ヴィエラやソル・キャンベルなどフィジカルを活かして守備に貢献できる選手が必要との意見もサポーターの間では頻繁に出ていた。

今のアーセナルもピエール・エメリク・オバメヤンやアレクサンドル・ラカゼットを筆頭に攻撃的な選手に注目が集まりがちだが、守備のバランスを見出していくことにエメリは頭を悩ませているのだろう。

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