4年に1度の祭典ワールドカップで全てを出し尽くしてしまい、新シーズンに上手くコンディションを合わせられないというケースはよくあることだ。今季もロシアワールドカップの影響からか、評判通りのパフォーマンスを見せることができていない選手が数名いる。
あるいは、ワールドカップではラッキーボーイだったのに、調子が出なくなってしまう選手もいる。短期決戦では時に勝負に好影響をもたらす選手が出てくるもので、その活躍で過大評価されてしまう場合もある。今回英『Squawka』はロシアワールドカップ終了後に苦戦している選手を10名リストアップしており、彼ら10名の今後は要注目だ。
1.ラファエル・ヴァラン(フランス代表/レアル・マドリード)
当然のことながら、ワールドカップを長く戦った選手の方が疲労は残りやすい。今回なら決勝を戦ったフランス代表とクロアチア代表の選手が苦しんでおり、ヴァランもその1人だ。
2.ルカ・モドリッチ(クロアチア代表/レアル・マドリード)
モドリッチもヴァランと同じだ。クロアチア代表のリーダーとしてフル稼働して準優勝の結果を得たが、その影響かエネルギー不足になっているところがある。レアルとしてはキーマン2人が調子を乱しているのは大きな痛手だ。
3.イヴァン・ラキティッチ(クロアチア代表/バルセロナ)
モドリッチの相棒を務めたラキティッチはバルセロナに戻ってからも印象的なパフォーマンスを見せているが、それでも同メディアは万全の状態ではないと見ている。疲労を感じさせるところがあり、ワールドカップではモドリッチとラキティッチがフル稼働しすぎていた。
4.キーラン・トリッピアー(イングランド代表/トッテナム)
イングランド代表におけるラッキーボーイだったと言っても良い選手だろう。ワールドカップでは直接フリーキックを叩き込むなど、高精度なキックからデイビッド・ベッカム2世の呼び名までついた。しかし今季はサイドバックの本業である守備の部分で課題を指摘されることが多く、評価はそれほど高まっていない。
5.ディエゴ・ゴディン(ウルグアイ代表/アトレティコ・マドリード)
ウルグアイ代表でのパフォーマンスは相変わらずの安定感だったのだが、アトレティコに戻ってからは足を滑らせるなど、らしくないミスが目立つ。同メディアもアトレティコ加入以降はなかなか見られなかった悪いプレイが出てしまっていると伝えており、年齢的にもやや衰えを感じさせるパフォーマンスとなってしまっている。
6.ロメル・ルカク(ベルギー代表/マンチェスター・ユナイテッド)
これはワールドカップの影響なのか意見が分かれるところだろう。マンUそのものが効果的な攻撃を繰り出せていないため、ルカクの状態を単なる不調で片づけるのは難しいかもしれない。同メディアは疲れていると捉えているようだが、本調子ならば得点を量産できただろうか。
7.ポール・ポグバ(フランス代表/マンチェスター・ユナイテッド)
ポグバも同じだ。昨季からポグバのマンUでのパフォーマンスは疑問視されており、今も移籍の話題は頻繁に挙がっている。ワールドカップでのパフォーマンスは見事だっただけに、マンUがポグバの能力を活かしきれていない部分があるのも事実だろう。
8.アレクサンドル・ゴロビン(ロシア代表/モナコ)
大会前から注目されていた22歳MFゴロビンも苦しんでいる1人だ。ゴロビンはロシア代表の中心選手として活躍し、チェルシーなど強豪クラブも目をつけていた。しかしゴロビンはCSKAモスクワからフランスのモナコへ向かう道を決意。モナコの方が若手にチャンスを与えてくれると考えたのだろうが、チームが思わぬ不振に陥った。移籍の選択を間違えたことも影響しているのかもしれない。
9.デニス・チェリシェフ(ロシア代表/バレンシア)
ロシアワールドカップで計4得点を記録したチェリシェフは、ロシア代表のラッキーボーイだった。開幕のサウジアラビア戦からゴールラッシュがスタートしたが、ワールドカップ終了以降は怪我もあってほとんど名前を聞かなくなった。大会終了直後はチェリシェフがレアル・マドリードのユース組織にいたことも話題となったが、今ではチェリシェフの存在を忘れてしまっている人もいたかもしれない。
10.ティボ・クルトワ(ベルギー代表/レアル・マドリード)
最後はクルトワだ。ロシアワールドカップで最優秀GKに選ばれ、チェルシーからレアルへと向かったクルトワ。しかし、レアルでは大量失点を喫するなど苦戦している。一部ではケイロル・ナバスを守護神に戻した方がいいとの声もあり、ワールドカップで得た評価は崩れ去ってしまった。
コンディションが整わない者、ラッキーボーイ効果によって普段以上の実力が出た者など様々だが、この10名は今後ワールドカップで見せていたものと同じパフォーマンスを発揮できるだろうか。