若手が数多く活躍するブンデスリーガでは、U-21の選手だけで今季前半戦のベストイレブンが作成できてしまうのだ。これは他リーグではなかなか起きないことで、いかに若手にチャンスを与えているかが分かる。
今回ブンデスリーガ公式は「U-21前半戦ベストイレブン」を作成しているが、その顔ぶれはなかなかに豪華だ。
GK:フロリアン・ミュラー(マインツ/21歳)
GKに関してはさすがのブンデスリーガも21歳以下の選手の数は限られる。ミュラーはその数少ない選手の1人で、負傷離脱するまではマインツのゴールマウスを守っていた。
DF:アクラフ・ハキミ(ドルトムント/20歳)
ハキミはサイドバックの選手だが、今回はやや形が歪な3バックが選択されているためセンターバックでの選出だ。とはいえハキミの貢献度は誰もが理解しており、レアル・マドリードからレンタルでやってきた若者が急成長を遂げている。
DF:ダヨ・ウパメカノ(ライプツィヒ/20歳)
前半戦でリーグ最少となる14失点に抑えたライプツィヒを支えるのがセンターバックのウパメカノだ。身体能力抜群のフランス人DFは、ここまで空中戦の平均勝率69%を記録し、パス成功率も85%と高い。ライプツィヒのさらに凄いところは、そのウパメカノの相棒も19歳のフランス人DFイブラヒマ・コナテが務めているところで、とにかく若い。
DF:エヴァン・ヌディカ(フランクフルト/19歳)
フランクフルトの最終ラインといえば長谷部誠、ダビド・アブラハムなどベテランが目立つが、今夏フランスのオセールからやってきたヌディカも忘れてはならない。すでにポジションを確保しており、フランス世代別代表DFは確かな成長を遂げている。
MF:ウェストン・マッケニー(シャルケ/20歳)
今季シャルケは苦しいシーズンを過ごしているが、その中で同サイトが最も頼れるプレイヤーの1人と称賛したのがマッケニーだ。アメリカ代表でもあり、今季はチャンピオンズリーグでも得点を記録した。
MF:カイ・ハヴェルツ(レヴァークーゼン/19歳)
ミヒャエル・バラック2世、メスト・エジル2世など様々な呼び名があるハヴェルツも、マッケニーと同じくレヴァークーゼンで頼りになる選手の1人だ。ヨーロッパリーグでも3得点を記録して決勝トーナメント進出に貢献している。
MF:フロリアン・ノイハウス(ボルシアMG/21歳)
今季のサプライズ選手の1人だ。ノイハウスは昨季ブンデスリーガ2部のデュッセルドルフにレンタル移籍し、そこで宇佐美貴史や原口元気と共に1部昇格に大きく貢献した選手だ。今季からはボルシアMGに復帰したのだが、ここまでリーグ戦で驚異の7アシストを記録している。
FW:ジェイドン・サンチョ(ドルトムント/18歳)
今やすっかりブンデスリーガの主役の1人となったが、サンチョはまだ18歳の選手だ。ここまで全てのコンペティションを合わせると7得点11アシストを記録しており、リーグを代表するチャンスメイカーとなっている。
FW:リース・ネルソン(ホッフェンハイム/19歳)
サンチョと同じくイングランドからやってきたネルソンも大爆発している。ネルソンはアーセナルからレンタルで加わった選手で、途中出場から得点を量産。今季はリーグ戦で6得点を挙げているが、19本のシュートで6点奪っている決定力が最大の魅力だ。
FW:ドディ・ルケバキオ(デュッセルドルフ/21歳)
ベルギー人選手ということもあってNEXTロメル・ルカクなどとも呼ばれるが、大型ストライカーのルケバキオは今季バイエルン相手にハットトリックを記録。さらにドルトムント戦でも得点を奪うなど、大物相手にネットを揺らしていることが注目されている。
FW:ルカ・ヨビッチ(フランクフルト/20歳)
こちらもビックリ箱のような活躍だ。ヨビッチはここまで12得点を記録しているが、これはドルトムントのパコ・アルカセルと並んでリーグ最多の数字だ。まさかヨビッチが今季の得点王争いに絡んでくると予想していた者は少なかっただろう。今の活躍ならビッグクラブに引き抜かれることは確実だ。
何より今季前半戦はアタッカー陣の活躍が目立っており、若手が前線で躍動している。これほど豪華なU-21ベストイレブンを作成できるリーグは他に存在しないだろう。