[日本代表]FIFAランク127位にあわや敗戦 “半端ない”大迫の2発などで辛勝

大迫の2ゴールもあり、なんとか勝利した日本 photo/Getty Images

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アジアでの戦いの難しさを改めて知る

日本代表は9日、UAEで開催されているアジアカップのグループF第1節で、FIFAランク127位のトルクメニスタン代表と対戦した。

負傷者の影響で大会直前にメンバー変更を余儀なくされた日本だが、フォーメーションはこれまで通り[4-2-3-1]を採用している。吉田麻也や長友佑都といった経験豊富な選手に加え、南野拓実や堂安律といった森保ジャパンで結果を残している新鋭らがスターティングメンバーに選ばれた。さらに、これまでセンターバックで起用されてきた冨安健洋が、ボランチの一角として先発起用されている。

初戦ということもあり、落ち着いた立ち上がりを見せたが、10分が経とうとした頃から徐々に日本が相手のゴール前へボールを運ぶ回数が増えてくる。セットプレイやクロスからチャンスを迎えるが、フィールドプレイヤー全員が自陣まで戻り、ペナルティエリア内に7〜8人の選手が入るなど、人数をかけて守るトルクメニスタンからゴールを奪うまでには至らず。むしろ前がかりになった一瞬の隙を突かれ、鋭いカウンターからピンチを迎えることもしばしば。危うく失点という場面も見られる。
すると26分、日本に悲劇が襲った。左サイドでボールを受けたアルスラン・アマノフに中へ切り込まれると、日本の寄せの甘さからシュートを打たれる。右足から放たれた無回転気味のミドルシュートは、GK権田修一の手をかすめて日本のゴールに突き刺さり、トルクメニスタンにまさかの先制を許した。その後、日本は反撃を試みるも、試合を振り出しに戻せないまま1点ビハインドでハーフタイムを迎えている。

後半に入ると、日本がついに目を覚ます。56分、左サイドでボールを受けた原口元気が、グラウンダーの鋭いクロスを入れる。これをエリア内で受けた大迫勇也が、キックフェイントで落ち着いて相手DFをかわし、ゴール右に流し込んだ。さらに、スコアをタイに戻した日本の勢いは止まらず、直後の60分に逆転に成功する。吉田が左サイドの深い位置へロングボールを送り、原口がエリア内へ走り込んだ長友へヘディングで落とす。長友は相手DFとうまく入れ替わり中央へ折り返すと、これを大迫が合わせた。

徐々に足が止まってきたトルクメニスタンを相手に、決して手を緩めない日本。71分にエリア内左で受けた堂安が、振り向きざまの技ありシュートでゴールネットを揺らし、リードを2点に広げた。しかし、やはり簡単にはいかないのがアジアでの戦い。自陣でのミスからGKと1対1の場面を作られ、トルクメニスタンにPKを献上。これをアフメト・アタエフに決められ、再び1点差に。終盤にパワープレイを仕掛けるトルクメニスタンの攻撃をなんとかしのぎ、日本は苦しみながらも3-2で白星発進を決めた。

ただ、アジアでの戦いの難しさを改めて知るとともに、寄せの甘さやミスの多さなど、アジア王座奪還へ向けて多くの課題が露呈した試合といえよう。13日に行われる次節のオマーン代表戦へ向けてきっちり修正し、是非とも2連勝を飾ってもらいたいものだ。

[スコア]
日本代表 3-2 トルクメニスタン代表

[得点者]
日本代表:大迫(56、60)、堂安(71)
トルクメニスタン代表:アマノフ(26)、アタエフ(79:PK)

[スターティングメンバー]
日本代表:権田、酒井、吉田、槙野、長友、冨安、柴崎、堂安、原口、南野(→北川 73)、大迫

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