2017年の夏よりポルトガル1部リーグのポルティモネンセでプレイしていたMF中島翔哉。同クラブの一員として公式戦47試合出場で15得点19アシストと結果を残していたこともあり、同国の強豪ポルトやプレミアリーグのウォルバーハンプトンなどへの移籍が噂されていた同選手だが、今冬にカタール1部リーグのアル・ドゥハイルへの移籍を決断した。
同選手は日本時間4日に自身のブログを更新。新天地にカタールを選んだ理由について綴っている。
「僕自身も様々なニュースが流れていることは知っていました。その中でニュースを見ている方やいつも応援してくれている方々が、今回の移籍に関して少し誤解をしているかもしれないと感じています。もちろん、僕個人の考えや決断が全員に理解されることはないと思いますし、同意してほしいわけでもありません。ただ、今回の移籍に関しての事実や僕自身の思いをここで皆さんと共有できればと思います」
「まず、今回カタールのアル・ドゥハイルへ移籍することはポルティモネンセや代理人が決めたことではなく、自分の意思で決めました。そしてそれに同意し、移籍を実現させてくれたポルティモネンセと代理人、そして家族には心から感謝しています。ポルティモネンセは加入当初から僕に対して常に家族のように接してくれましたし、初めての海外クラブでのプレイでしたが、ストレスなく本当に楽しくサッカーをすることができました。1年半の間、本当に良い人達に囲まれて過ごせたのはとても素晴らしい思い出です。なので、ポルティモネンセに対しては感謝の気持ちしかありません。僕の中でまた戻ってきたいと思えるようなクラブです」
「僕が移籍する時に大切にしていることは、お金や名声、リーグのレベルやチームの知名度ではなく、一般的な知名度やレベルを一度忘れて、自分の目で見て、自分の中でそのチームの強さを決め、自分のプレイスタイルに合っているかどうかを見極めることです。なぜなら、強いチームやとても有名なチームであってもその時の自分に合っていなければ意味がないですし、チームやリーグのステップアップが必ずしも自分にとってのステップアップになるわけではないと思っているからです」
「以前にインタビューなどで誤解をさせるような伝え方をしてしまったのは申し訳ないと思っていますが、僕はCL(UEFAチャンピオンズリーグ)等の大会自体には大きなこだわりはありません。もちろん小さい頃から夢見てきた舞台ではありますが、それよりもポルティモネンセやアル・ドゥハイルのように自分に合っていることや自分自身が魅力を感じるようなチームでプレイをすることの方がより重要だと思っています」
「そしてもうひとつは、移籍先のチームが今の自分にとって一番楽しそうだなと思えるプレイスタイルであり、普段の生活でも楽しいと感じる環境であることです。今回、移籍を決めるまでに実際にカタールへ2度訪れ、チームのサッカースタイルと監督の考え、そしてカタールの雰囲気や環境などを肌で感じてきました。サッカーの面ではもちろんとても楽しそうだと思いましたし、カタールでも僕の奥さんとわんちゃんたちと不安なく幸せに楽しく暮らせると確信しています」
「もしかしたら甘いと言われるかもしれないですが、僕はこれから先ずっとあくまでもサッカーは楽しいスポーツとしてやっていきたいと思っていますし、何よりも大切な家族と共に楽しい環境にいることが、自分の目指してるサッカーをすることに繋がると思います。自分の意思で決めたことに対して後悔はしません。そして、これからも必ず自分の中のサッカーのレベルを上げていこうと思っています。なので、これからも僕のサッカーを見守っていただけたら嬉しいです」
クラブやリーグのネームバリューにとらわれすぎず、自身のプレイスタイルとアル・ドゥハイルが目指しているサッカーとの相性、及びカタールの生活環境などを総合的に判断し、今回の決断に至ったことを強調した中島。一度欧州の舞台から離れることとなるが、新天地カタールで充実した日々を送れることを願うばかりだ。