日本は1対1がまだまだ弱い! 問題視されるアジア杯での”ドリブルの質”

右サイドから仕掛ける堂安 photo/Getty Images

個で局面を打開できない

日本代表はアジアカップ決勝でカタール代表に敗れて準優勝に終わったが、日本に何か言い訳の材料があるとするならば負傷者だろうか。大会中には遠藤航や青山敏弘が負傷で離脱したが、大会前には左サイドで強烈なインパクトを残していたFW中島翔哉も離脱した。堂安律、南野拓実、中島のフレッシュな2列目が完成しなかったことを残念に思ったサポーターは多いはずだ。

その中島離脱の影響なのだろうか。米『ESPN』は、今回のアジアカップにおいて日本代表の個の弱さが出たと指摘している。問題視されているのは、攻撃時の1対1だ。大会を通して攻撃に迫力が欠けていたところはあったが、その原因の1つが1対1を仕掛ける少なさにあったのかもしれない。

「今大会において、日本はチーム全体で1対1の能力が不足していた。1試合平均のドリブル数23.78回は全体で11位の数字で、ドリブル成功率66.1%は13位の成績だ」

同メディアはこのように伝えており、ドリブルで相手守備陣を崩すシーンが少なかったのは事実だ。特に左サイドで先発する機会の多かった原口元気のスピード、仕掛けが評価されているのに対し、右サイドの堂安に関しては1対1の部分で甘さがあったと見られているようだ。堂安もボールを持つたびに仕掛けてはいたものの、ドリブルが成功する機会は多くなかった。

森保ジャパンは親善試合でサポーターを大いに盛り上げていたが、その1つが中島の個人技にあったのは間違いない。中島がボールを持つたびにワクワクしていた人は多いはずだ。その中島が離脱した影響もあってか、日本は個人で局面を打開できなかった。同メディアは決勝トーナメントに入ってから巧みに守備ブロックを固めたカタールを称えているが、あのブロックをパスワークだけで崩し切るのは難しかったのかもしれない。

個の力は日本代表が追い求める永遠のテーマだが、今回のアジアカップでもそれを痛感することになったか。

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