サッリはグアルディオラより”頑固者”!? 不調チェルシーの3つの問題点

チェルシーを率いるサッリ photo/Getty Images

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英メディアが問題点指摘

序盤戦の勢いはどこへいったのやら、チェルシーを指揮するマウリツィオ・サッリに批判が相次いでいる。トップ4から漏れていることもそうだが、先日にはマンチェスター・シティに0-6の完敗を喫してしまった。マンCが強いとはいえ、さすがにこのスコアはまずい。同じトップ6と名乗るのが難しいほどの大差だ。

英『METRO』はチェルシーの何が問題なのかと取り上げているが、今回指摘されたのは3つのことだ。1つは、サッリがジョゼップ・グアルディオラ以上の頑固者ということ。グアルディオラも自身の哲学を貫くタイプの指揮官だが、ある程度プレミアリーグの環境に合わせた戦いをチームに落とし込んでいる。グアルディオラもマンCでの1年目は苦戦したが、そこからプレミア流に適応しようとチームを微調整したのだ。

しかし、同メディアはサッリにその気配がないと指摘している。アンカーにジョルジーニョを配置する戦い方が相手に読まれていたとしても、今のところサッリに変更する気はないように見える。0-6で敗れたマンC戦でも自己流を貫いており、サッリはチームに自身の戦術が浸透するまでトライし続けるタイプの指揮官のようだ。果たしてチェルシーがそれまで待ってくれるだろうか。
2つ目は、エンゴロ・カンテの起用法だ。世界最高クラスの守備的MFと言われるカンテの良さが出ていないと指摘され続けているが、今季カンテはインターセプトとタックルを合わせた数が1試合平均3.20回。昨季は5.80回、レスター・シティで優勝した2015-16シーズンは8.90回を記録していたことを考えると、今季はかなり少ない。サッリの起用法が正しいと自信を持って言い切るのは難しいだろう。

最後の3つ目は、クラブの補強だ。これはサッリの問題ではないが、マンCやリヴァプールに比べて近年のチェルシーは明らかに補強が不足している。ナポリ時代の愛弟子ジョルジーニョは獲得したが、GKケパ・アリサバラガはあくまで退団したティボ・クルトワの後釜でしかない。ドルトムントMFクリスティアン・プリシッチの獲得も決まったが、これで今季終了後にエデン・アザールが出て行くのならチームの強化に繋がるとは言い難い。

まだサッリは1年目で、合流していないプリシッチを除くとサッリ就任後クラブは1億2860万ポンドを補強に費やしている。一方でマンCはグアルディオラ就任後に合計4億8720万ポンドをかけている。単純に戦力でもチェルシーが後れを取るのは当然と言えよう。マンCは即戦力のチームを2つ作れるほどの陣容を擁している。

クラブ全体での補強、そしてサッリがもう少し柔軟になること。ひとまずチェルシーが来季以降の優勝を狙うにはこの2つが最低限のミッションとなるだろうか。もちろんサッリが解任されないまま生き残れるかは分からないが、チェルシーはここから立て直せるか。

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