守備は欧州トップクラス 2019年僅か”3失点”のミランにCL見えてきた

堅守を誇るミラン photo/Getty Images

攻撃は改善すべきだが……

今節サッスオーロを撃破したミランは、ついにインテルを抜いて3位に浮上した。その原動力となっているのは堅い守備だ。5位のローマ(49得点)、2位のナポリ(47得点)、首位ユヴェントス(55得点)に比べるとミランの得点数は39と少ないが、失点は22に抑えている。ナポリの20失点とも差がなく、ローマの場合は36も失点がある。この粘り強い守備こそミランの3位入りを実現した重要な要素だ。

伊『Gazzetta dello Sport』もシーズンで13度のクリーンシートを達成していることを評価しており、守備の安定感はチャンピオンズリーグ出場権を獲得するにふさわしい。攻撃面に関してはサッスオーロ戦でも1点しか奪えなかったため、こちらは改善していかなければならない。しかし今のチームは大量失点する可能性が低く、守備を軸に計算を立てることができる。この安定感は4位インテルに不足しているものだ。

カップ戦も含めるとミランは2019年に入ってから3失点しかしていない。同メディアはGKジャンルイジ・ドンナルンマ、最終ラインを統率するDFアレッシオ・ロマニョーリの2人を称えており、若き2人が堅守の軸になっているのは何とも頼もしい。

伊『Calciomercato』も攻撃は改善の必要があるものの、得点力不足はリーグ戦を戦ううえでそれほど問題にはならないとの見方も示している。それよりも守備が不安定なチームの方が勝ち点を取りこぼす危険性があり、同メディアも「いくつかの失点で世界が変わる」とまで伝えている。その安定感の差が4位インテルの7敗、ミランの4敗という黒星の数の違いに表れているのだろう。

まだ油断はできないが、トップ3フィニッシュの希望は見えてきている。チャンピオンズリーグはクラブの悲願だが、欧州トップレベルとまで言われる守備を継続できるか。

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