亡き白血病の13歳へ…… スターリング、ハットトリックの裏にこんな想いがあった!

ドーキンズ君への想いを表現したスターリング photo/Getty Images

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闘病むなしく若い命を散らす

EURO2020予選グループAでは、イングランド代表がチェコ代表を5-0で破る大勝を収めた。この試合でハットトリックを達成し、勝利に大きく貢献したのはFWラヒーム・スターリングだったが、彼にはハットトリックを捧げたい相手がいたようだ。

その相手とは、クリスタル・パレスのユースチームに所属していた13歳の少年、ダマリー・ドーキンズ君。ドーキンズ君はリンパ芽球性白血病を患っており、骨髄ドナーを探していた。しかし、5年間の闘病生活もむなしく、17日の日曜日にドーキンズ君は亡くなってしまっていた。

英『Daily Mail』によれば、スターリングが彼の元を訪れたのは昨年の11月。一緒にビリヤードなどを楽しみ、それからドナーを見つける手助けをしていたという。12月にはアメリカで見つかりそうになったというが、残念ながら適合するドナーではなかったようだ。
スターリングはゴールを決めたあと、シャツをまくりあげ、自身とドーキンズ君の写真がプリントされたTシャツを見せた。「何か、彼の家族を笑顔にするようなことをしたかったんだ」とスターリングは言う。「ダマリーを助けようとしていた。ドナーを見つけようとしたけど、悲しいことに適合しなかった。そして彼は逝ってしまったんだ」。

スターリングが見せたTシャツには8/2/06-17/3/19という日付と、「魂が安らかでありますように」とのメッセージが刻まれていた。同じフットボールを愛した者同士、友情が芽生えていたのだろう。スターリングは見事なハットトリックで、ドーキンズ君への想いを表現してみせた。これでドーキンズ君の魂と、彼の家族が少しでも救われたことを祈るばかりだ。

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