アンリ監督はなぜ失敗した? モナコMFが語る

低迷するモナコを立て直せなかったアンリ氏 photo/Getty Images

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「練習でうまくいかないことがあると......」

モナコに在籍中のMFアレクサンドル・ゴロビン(ロシア代表)が、今季途中に同クラブ指揮官の職を解かれたティエリ・アンリ氏について語った。

アンリ氏はレオナルド・ジャルディム監督の解任を受け、昨年10月にモナコの監督に就任。2部リーグへの降格危機に瀕する同クラブの立て直しを図ったものの、指揮を執ったリーグ・アン12試合で2勝3分け7敗と惨憺たる戦績に。今年1月にクラブ側から解任を言い渡されている。

英『THE Sun』によると、ゴロビンはアンリ氏が選手の人心掌握に失敗していたと指摘。高圧的な態度で選手に接することもあったようだ。
「彼は自分の中にあった“一選手としての振る舞い”を殺せなかったのかもしれない。練習中にうまくいかないことがあると、彼はナーバスになって怒鳴り散らしていた。不必要な振る舞いだったと思う。違う監督なら『さあ、しっかりやるんだ』と言っていたかもね。でも彼はすぐナーバスになって、自分でプレイしながら『俺からボールを奪ってみろ』と叫んでいたよ。大半の選手は冷静だったけれど、ちょっとショックだった。彼は選手としては非常に強力さ。だけどモナコで彼に匹敵するレベルの選手は、ラダメル・ファルカオやセスク・ファブレガスだけだよ。彼は監督としての役割を全うできていなかった」

「(思いのほか選手が成長しないことに)傷ついた彼は僕らと喋ることなく、ひとりで戦術を何時間もチェックしていた時もあった。(今年1月に)ジャルディム監督が復帰してからは、明るい雰囲気で練習が進むようになったんだ。全てにおいて責任を負う必要があると気付いた時、監督をやるのは楽しいアシスタントコーチをやるよりもはるかに大変になる。彼は若手を成長させたがっていて、6人をトップチームの練習に引き入れた。彼は若手選手を信頼していたし、僕もそれは好きだったけれどね」

ベルギー代表のアシスタントコーチを経て、満を持して監督キャリアをスタートさせたはずのアンリ氏であったが、自身の指導の意図を理解しきれていない選手や、伸び悩んでいる選手に対する接し方が拙かった模様。「名選手は必ずしも名監督にあらず」という格言がスポーツ界に存在するが、この言葉通りの展開となってしまった。

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