“プレミア2位”の成功率 マンUのCBにはパスマスターがいるぞ

フィル・ジョーンズは今季リーグ戦で優秀なパス成功率を記録している photo/Getty Images

今季リーグ戦出場はわずか16試合だが

昨年12月にオーレ・グンナー・スールシャール監督が就任して以降、一時は快進撃を見せていたマンチェスター・ユナイテッド。しかしマンUは徐々にその勢いを失い、最終的には来季チャンピオンズリーグ出場を逃すことが決定してしまった。覇権奪回にむけて、同クラブは今夏大型補強に動くことが予想されている。特に現地では、DFヴィクトル・リンデロフの相方となるセンターバックの獲得が最優先との報道が多い。しかし、その必要はないかもしれない。

英『The Guardian』によると、マンUのDFフィル・ジョーンズが驚異のスタッツを記録しているという。なんと彼は今季93.1%ものパス成功率を誇っているのだ。これは今季プレミアで10試合以上に出場した選手の中で、マンチェスター・シティのDFジョン・ストーンズが記録している94.2%に次ぐ数字だという。ストーンズはジョゼップ・グアルディオラ監督の下、世界トップレベルのポゼッションサッカーを展開するマンCの主力センターバック。マンUでなかなか出場機会を得られないジョーンズが彼に匹敵する成功率をマークしているとは驚きだ。

2人の今季リーグ戦出場数はストーンズが24試合、対してジョーンズが16試合となっている。彼らには10試合近く出場数に開きがあり、加えて“どんなパスを供給したか”という点においても差はあるだろう。同メディアも「ジョーンズの供給するパスはシンプルだが」と前置きをしたうえでこのデータを紹介している。しかし、1つの参考材料として見てみればなかなかに興味深いデータではないだろうか。もしスールシャールが最終ラインの選手に落ち着いてパスを捌ける能力を求めるならば、ジョーンズで事足りるかもしれない。

今夏の移籍市場でマンUが狙っているとされるCBは4人。ナポリのカリドゥ・クリバリとトッテナムのトビー・アルデルヴァイレルト、ローマのコスタス・マノラス、バイエルンのニクラス・ズーレだ。いずれの選手も能力は高いが争奪戦となる可能性が高い。来季CL出場権を逃してしまった今、マンUが彼らを獲得できる見込みは薄くなってしまっただろう。新たな力を求めるのも悪くはないが、マンUにはすでに隠れたパスマスターがいることを忘れてはいけない。

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