苦戦続く清水、ヨンソン監督を電撃解任 指揮官交代に踏み切った理由とは

チームの指揮官を解任されたヨンソン監督 photo/Getty Images

まだまだ巻き返しの果たせるこの時期に

清水エスパルスは12日、チームの指揮官を務めていたヤン・ヨンソン監督が退任することが決まったと発表した。

現在58歳のヨンソン監督は、2018シーズンから清水の指揮官に就任。初年度となる昨季は14勝7分13敗の8位でフィニッシュし、チームをJ1では5年ぶりの一桁順位へ導いていた。2年目の今季はさらなる飛躍に期待されたが、スタートダッシュに失敗し大苦戦。第10節終了時点で2勝2分6敗の勝ち点「8」となっており、17位に沈んでいた。そして迎えた12日の第11節。清水は王者・川崎フロンターレとホームで対戦したが、前後半に2点ずつを奪われ、0-4で完敗を喫している。

これを受けて、クラブは指揮官の解任に踏み切った。退任の理由について「今シーズンは、昨シーズンのリーグ戦一桁順位達成(8位)を足掛かりとして、リーグ戦でのトップ5、カップ戦でのベスト4以内を会社目標と致しました。しかしながら現時点で、リーグ戦は2勝2分7敗の17位、カップ戦は最終戦を待たずして予選ラウンド敗退が決定致しました。また、重点強化方針として掲げておりました『守備力の強化』につきましては、リーグ戦11試合経過時点で26失点となっており、それらどれもが到底看過出来る数値ではありません。昨シーズンの成績から更なる飛躍を期待して今シーズンに臨んだファン、サポーター、そしてパートナー、株主の皆様には心よりお詫びするとともに、まだまだ巻き返しの果たせるこの時期に、監督の交替を行う決断を致しました」と明かした。

また「ヨンソン監督には、2017シーズンの最終戦でやっと残留が叶ったチームの再建を託し、攻守に規律あるサッカーを構築するとともに、若手の育成も行いチームの新陳代謝を進めて戴きました。結果、2018シーズンはリーグ戦8位と2013シーズン以来の一桁順位を達成することが出来ました。その功績は大いに讃えるに十分であり、感謝して止みません。しかしながら、今シーズンの現在までの戦績は、会社コミットにはほど遠く、また改善の兆しが不透明と言わざるを得ず、これまでのゲーム及び練習データを十分に吟味し、また後任監督の意向が夏の補強に十分反映出来るタイミングとした結果、今般での監督交替に踏み切った次第です」との声明も発表している。

なお、後任として当面は篠田善之コーチが監督業務代行を務めるという。はたして、チームを立て直すことができるのか。今後の監督人事にも注目が集まる。

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