[粕谷秀樹]実力があるのに出られないのはもったいない! シティの今夏移籍すべき選手たち

粕谷秀樹のメッタ斬り 010

粕谷秀樹のメッタ斬り 010

フェルナンジーニョの負傷離脱もあり、今季後半戦ではチームの中盤を支えたギュンドアンだが…… photo/Getty Images

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ギュンドアンを欲しがるクラブはありそうだが

リヴァプールとのマッチレースを制し、プレミアリーグを連覇したマンチェスター・シティが早くも強化に乗り出した。最優先課題はアンカー。アトレティコ・マドリードのロドリ、ウォルバーハンプトンのルベン・ネベスなどをリストアップして、34歳になったフェルナンジーニョの負担軽減を目論んでいる。

その一方で、イルカイ・ギュンドアンが不満を隠していない。来年6月に切れる契約を更新する意思はいまのところなく、色よいオファーが届けば移籍も辞さないようだ。気持ちは分かるよ。「フェルナンジーニョになにかあったらオレの出番」と考えていただろうからさ。でも、上層部は新アンカーの獲得にプライオリティを置き、大本命のロドリには契約解除金の7000万ユーロ(約85億4000万円)を支払う準備を着々と進めているらしい。ギュンドアンにすれば「ふざけんじゃねえぞ」だよね。

モヤモヤしているんだったら移籍しよう。ギュンドアンを欲しているクラブは数多くあるはずだ。《お隣さん》はどうよ? あっ、チャンピオンズリーグの出場権が必要なのね。じゃあ、リヴァプールで恩師ユルゲン・クロップと再会なんてシナリオも悪くないじゃん。

今季大幅に出場機会を減らしてしまったオタメンディ(右)photo/Getty Images

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オタメンディは3番手に甘んじていいのか

ニコラス・オタメンディも出ていった方がよさそうだ。2018-19シーズンはケガも災いし16試合の出場に終わった。17-18シーズンに比べると18試合のマイナスで、センターバックの序列としてはジョン・ストーンズ、アイメリク・ラポルテから遠く離れた三番手。ジョゼップ・グアルディオラ監督の評価も低く、一部の大衆紙は「真っ先に売り飛ばさせる選手」と辛らつだ。

まぁ、ヴァンサン・コンパニが今シーズン限りで退団し、来シーズンからアンデルレヒトのプレイヤー・マネージャーに就任するので、三番手は確保できる。いやいや、プライドが許さないでしょ。ファイティング・スピリットと一対一の強さはまだまだ捨てがたく、くどいようだけど《お隣さん》は? アンタもチャンピオンズリーグの出場権が必要なのかい。それならヨーロッパリーグの結果次第だけど、アーセナルはどうよ? ロンドンはマンチェスターより住みやすいし、トッテナムやチェルシーより定位置確保の確率も高い。

「国内三冠では満足できない。来シーズンはより強いチームを創り、すべてのタイトルを獲る」

グアルディオラ監督も補強を否定しないので、この夏は理想のチームをめざして人員を入れ替えるんだろう。ケガばかりしているバンジャマン・メンディあたりはウカウカしていられない。シティのリクルート担当が、ベン・チルウェル(レスター)とリュカ・ディーニュ(エヴァートン)を調査していたことは確認が取れている。人材不足の左サイドバックも補強ポイントだ。

ただ、ひとつ気になるのは、「フィナンシャル・フェアプレイに抵触した疑いあり」って噂ね。事実だとしたら、なんらかのペナルティがこの夏から科されるかもしれない。まさかの補強禁止処分? シティを敵視する人、なぜか多いのよね。

文/粕谷秀樹

サッカージャーナリスト。特にプレミアリーグ関連情報には精通している。試合中継やテレビ番組での解説者としてもお馴染みで、独特の視点で繰り出される選手、チームへの評価と切れ味鋭い意見は特筆ものである。

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