偉大なる先輩に続け CL決勝へソン・フンミンが目指す”パク・チソン超え”

トッテナムのソン・フンミン  photo/Getty Images

2008-09シーズンの決勝から10年

トッテナムのエースといえばFWハリー・ケインだが、そのケインに次ぐ点取り屋として確固たる地位を築いたのがFWソン・フンミンだ。ケインが欠場するゲームではソン・フンミンが最前線に入り、今季はリーグ戦とチャンピオンズリーグで得点を量産。トッテナムは6月1日にリヴァプールとのチャンピオンズリーグ決勝に臨むが、このサプライズの決勝進出にソン・フンミンも大きく貢献している。

アジア人選手がチャンピオンズリーグ決勝の舞台に立つのも特別なことで、同じ韓国代表選手ではマンチェスター・ユナイテッドに在籍していたパク・チソンが2008-09シーズンの決勝・バルセロナ戦に出場している。しかし、この時はバルセロナに圧倒的な実力差を見せられて敗れている。その前の2007-08シーズンにマンUはチャンピオンズリーグ制覇を達成しているのだが、パク・チソンはこのゲームに出場していない。ピッチ上で優勝の瞬間を味わうことはできなかったのだ。

トッテナムでの地位を考えると、ソン・フンミンは決勝でも重要な役割を果たすだろう。大先輩であるパク・チソン以上の存在感を放ってチャンピオンズリーグ優勝を達成する可能性もあり、アジア人選手としてもソン・フンミンは大きな注目を集める。

英『Daily Mirror』によると、ソン・フンミンもパク・チソンのことは意識しているようだ。パク・チソンが出場していた2008-09シーズンのチャンピオンズリーグ決勝をテレビで眺めていたことを明かしており、偉大な先輩に続きたいと意気込んでいる。

「彼をリスペクトしている。欧州でプレイをスタートさせた選手たちは、僕たちに欧州でプレイするためのドアを開けてくれた人たちだからね。そして今、僕が韓国人選手として良いイメージを与え、数年前より広くドアを開きたい。それが僕の目標だ。簡単ではないけど、パク・チソンのようになろうとしてきた。彼は韓国にとっても素晴らしいことをしてきた。だからリスペクトしているんだ。CL決勝でプレイするパク・チソンのことも見ていたよ。韓国にとって大きなことだった。アジア人選手でCL決勝を戦った初の選手だからね」

あの決勝からちょうど10年が経ち、今度はソン・フンミンに欧州制覇のチャンスが巡ってきた。今季の戦いぶりを考えると、リヴァプールの方がやや優位にも思えるが、トッテナムは決勝でもミラクルを起こせるか。

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