[トゥーロン国際]お互い譲らぬ好勝負も PKでブラジルに初優勝の夢断たれる

小川(左)は同点ゴールを挙げるも無念の途中交代となった photo/Getty Images

90分では決着つかぬ激戦

U-22日本代表は15日、トゥーロン国際大会の決勝でU-22ブラジル代表と対戦した。

日本は立ち上がりから積極的にボールを奪いに行く。ルイスを中心に攻めるブラジルに息つく暇を与えない。しかし、時間が経つにつれてブラジルペースに。10分には、右サイドで舩木を振り切ったアントニーがグラウンダーのクロスを供給。ファーサイドまで流れたボールに反応したパウリーニョがシュートを放ったが、これは長沼が体を投げ出してブロック。窮地を救った。

その後もブラジルにボールを握られる時間が続いた19分、試合が動く。中央のぽっかりと空いたスペースでボールを受けたクーニャが、ペナルティエリア内にスルーパスを供給。これを最終ラインの裏に抜け出したアントニーがそのまま左足でシュートを放つと、ボールは右ポストの内側に当たったのちゴールへと吸い込まれた。一瞬の油断から日本は先制点を献上してしまう。

1点ビハインドとなった日本だが、前半のうちにスコアをタイに戻す。39分、前線へのロングボールに小川が反応。追いつきこそしなかったものの、ヘディングで処理しようとした相手DFがクリアミス。このルーズボールに再び反応した小川が左足でボレーシュートを放つと、ゴール右に突き刺さった。前半はこのまま終了し、1-1で後半を迎えることとなった。

後半開始から日本は準決勝で得点を挙げた相馬を投入。10分には、その相馬が左サイドからドリブルで切り込みチャンスを創出する。惜しくもゴールラインを割ってしまったが、途中から投入された男が持ち味を見せた。

60分には日本に再びチャンスが訪れる。中盤でボール奪った長沼がそのままペナルティエリア手前まで持ち上がり、右に開いた小川へパス。これを受けた小川はそのまま右足を振り抜くも、シュートはGK正面。惜しくも勝ち越しとはならなかったが、日本は徐々に主導権をつかみ始める。

しかし75分、日本にアクシデント。ここまで攻撃を牽引していた小川が、相手DFに囲まれた際に足をひねってしまいピッチに倒れこむ。自力で立ち上がったものの、そのまま無念の交代となった。

その後もお互いに得点が生まれることなく、試合はPK戦に突入。ブラジルは5人全員が成功したのに対し、日本は5人目の旗手が失敗。4-5でPK戦を落とした日本は好ゲームを演じたものの、大会初優勝とはならなかった。

[スコア]
日本 1-1(PK:4-5) ブラジル

[得点者]
日本:小川(39)
ブラジル:アントニー(19)

[スターティングメンバー]
日本:オビ、大南、岡崎、田中駿、田中碧、高、長沼、舩木(→相馬 45)、岩崎(→三苫 66)、旗手、小川(→神谷 81)

ブラジル:イバン、エメルソン(→グーガ 67)、リアンコ、セルケイラ、イアゴ、ルイス、エンリケ、アントニー(→ヴェンデウ 67)、ペドリーニョ(→ビダル 89)、クーニャ(→ペドロ 79)、パウリーニョ

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