明治安田生命J1リーグの第17節が6月30日に行われ、湘南ベルマーレがセレッソ大阪に0-2で敗れた。
同試合終了後、湘南のMF齊藤未月がミックスゾーンで報道陣の囲み取材に対応。セレッソ大阪戦を総括したうえで、今のチームの雰囲気について言及している。
「(得点を奪えそうな)チャンスはあるにはあるんですけど、得点を奪えないなかで相手のクオリティーに負けて1点を取られてしまうと、そこから2点を奪うためのパワーは出せていないのと、そういったパワーを出せる感じの雰囲気に(今は)なっていないのかなと。今日の試合は先制点が大事だとチーム全体で話はしていたのですが、逆に先制されてしまい厳しいゲームになったなと思います」
「攻撃面では梅さん(梅崎司)みたいにもっとドリブルで仕掛ける場面も必要かなと。僕としてもボールを前に当ててから飛び出すというプレイだけでなく、真ん中でボールを持ったらもっと積極的に仕掛けるということをしてもいいかなとも思いました。そこでボールを取られても戻るための走力は僕もみんなもあるので、もっとトライしてもいいかなと今は感じています」
また、齊藤は『theWORLD』の取材にも応じ、攻守両面における自身やチーム全体の課題について詳しく語ってくれた。
─セレッソの2トップが湘南のセンターバックからボランチにボールが入る瞬間を執拗に狙っていた印象があります。ボランチの齊藤選手と松田選手がピッチ上で心がけたこと、その試みがどの程度うまくいっていたかについてお伺いしたいです。
齊藤 「相手のプレッシャーはありましたけど、僕らボランチが速くボールを受けて後ろにボールを戻すなり、前にパスを入れることができたシーンもあったと思います。それ(相手のプレス)でチームが慌てたという感じはありませんでした。ただ、欲を言えば僕らがワンタッチでボールを前に入れるなり、ターンをして相手をひとり剥がすといったことが必要かなと思いました」
─湘南の守備について伺います。ワントップとツーシャドーの計3人でハイプレスを仕掛けた際に、2ボランチの両脇にスペースができてしまう場面が直近の数試合で見受けられます。その点についてどのように感じていらっしゃいますか。
齊藤 「僕もそれは感じていますし、僕らのプレッシングに相手が慣れてきている感じもします。そこは相手の対策の上をいかないといけないですし、僕らはそれができるチームだとも思っているので、もっと相手をびっくりさせるくらい最初から(プレスに)いきたいなと思います」
─相手を上回るために、具体的にどのようなプレイが必要でしょうか。
齊藤 「もっともっと(速く)予測することが大事になってきますし、相手にボールが渡った時には球際でファウルするくらいの勢いが今は必要かなと感じています」
直近のリーグ戦で5連敗、この5試合で11失点と守備に問題を抱えている湘南。連敗中も[3-4-2-1]の布陣をベースとし、ワントップと2シャドーを起点にハイプレスを仕掛けている同クラブだが、この際に前線の3人と中盤の選手との呼吸が合わない場面もしばしば。セレッソ大阪戦でも前線の3人と中盤(ボランチ)、及び中盤と5バック気味に構える最終ラインとの間が空きすぎてしまったことで2ボランチの両脇にスペースができ、この空間を相手のサイドハーフ(水沼宏太、清武弘嗣)に使われるというシーンが何度か見受けられた。また、攻撃面では相手に自陣バイタルエリアを固められ、持ち前の速攻を封じられた際の攻め手に乏しい点が気になるところ。リーグ戦17試合消化時点で勝ち点17、J2自動降格圏との勝ち点差“1”の15位と厳しい状況が続いているが、同クラブはこの難局を乗り越えることができるだろうか。
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