ここ最近はやや印象が薄くなっているが、バルセロナといえばカンテラ(下部組織)から数多くのタレントを輩出してきたクラブだ。クラブ独自の哲学を知る選手たちが中心となり、数多くのタイトルを獲得してきている。
では、カンテラが生み出した最高傑作を選ぶとすれば誰になるのか。すでに答えは見えているようなものだが、今回『90min』が「カンテラ出身者TOP10」を発表している。並ぶ名前は驚くほどに豪華だ。
10位:セスク・ファブレガス
セスクのキャリアは少しばかり特殊だ。バルセロナでブレイクする前にアーセナル行きを決意し、プレミアリーグで自身の評価を高めてみせた。バルセロナでは中盤にライバルが多かったこともあって大爆発とはならなかったが、プレミアリーグ史上最高のMFの1人と同メディアは評価している。
9位:ビクトール・バルデス
バルデスも実にバルセロナらしいGKだ。足下の技術に優れており、ジョゼップ・グアルディオラ好みの守護神だった。足下の技術に優れたGKがブームになったのもバルデスからと言っていいだろう。
8位:ジェラール・ピケ
ピケもグアルディオラの黄金期を支えたメンバーだ。今でもバルセロナに欠かせぬ存在だが、最終ラインからの組み立て能力は群を抜いており、バルセロナのサッカーを知り尽くす存在だ。レアル・マドリードを強烈にライバル視しているところもバルセロナらしい選手と言えるか。
7位:ギジェルモ・アモール
バルセロナでは選手としてだけではなく、カンテラのコーチやクラブのディレクターを務めたこともあるレジェンド選手の1人だ。中盤でプレイする選手で、リーガ・エスパニョーラを5回、チャンピオンズリーグも1度制している。
6位:カルレス・プジョル
プジョルはバルセロナの象徴だ。ピケのように華麗なテクニックを備えているわけではないが、クラブのために全力で体を張る姿勢はサポーターから愛されてきた。バルセロナの歴史に残る熱いファイターDFだ。
5位:ジョゼップ・グアルディオラ
指導者としてバルセロナを変えたのはもちろんだが、グアルディオラは選手としても一流のMFだった。バルセロナで指揮官になってからはカンテラ出身者の重要性を再認識させ、クラブの哲学を知る者たちでスタメンの大半を固めて黄金期を築いてみせた。バルセロナへの貢献度は計り知れない。
4位:セルヒオ・ブスケッツ
そのグアルディオラをも超える評価を得たのがブスケッツだ。グアルディオラに才能を見出されたブスケッツは、アンカーの位置からチームを見事にコントロール。バルセロナのアンカーは適任者を見つけるのが難しいポジションと言われるが、ブスケッツはその役割をパーフェクトにこなせる選手だ。
3位:アンドレス・イニエスタ
そのブスケッツと同じく黄金の中盤を築いたイニエスタも忘れてはならない。パス、ドリブル、トラップなど全ての技術が超一流で、それはヴィッセル神戸にやってきた今も変わらない。基礎技術の高さが生む究極のプレイはサッカーファンを熱狂させ続けている。
2位:シャビ・エルナンデス
そんなブスケッツ、イニエスタの尊敬する先輩がシャビだ。グアルディオラ政権時のピッチ上のリーダーで、誰よりもバルセロナの哲学にこだわっていた人物でもある。攻撃を組み立てるビジョンがずば抜けており、バルセロナを頭脳で完璧に支配していたパーフェクトな司令塔だ。
1位:リオネル・メッシ
何も言うことはないだろう。バルセロナだけでなく、サッカー界史上最高の選手の1人と言われるのがメッシだ。メッシにはさすがのシャビもイニエスタもプジョルも敵わない。もしかすると今後バルセロナはメッシ以上の才能を生み出すことはできないかもしれない。それほどの衝撃をサッカー界に今も与え続けている。
さすがにグアルディオラ政権時の選手が多いが、あの黄金期はカンテラ出身者がいたからこそ実現できたものだ。今はその哲学が少し変わりつつあり、もう少しカンテラ出身者に目を向けてもいいのかもしれない。