なぜ“アンリ監督”はモナコで失敗した? アーセナル元同僚が考える原因とは

監督初挑戦となったモナコでの時間はわずか3カ月で終わりを迎えてしまったアンリ photo/Getty Images

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「彼の頭の中はまだ選手のまま」

ベルギー代表のヘッドコーチなどで指導者の経験を積んだのち、昨季途中からリーグ・アンに所属するモナコの指揮官に就任したティエリ・アンリ氏。だが、彼の監督キャリア最初の一歩は失敗に終わってしまった。就任からわずか3カ月でレジェンドが解任されたというニュースは多くのサッカーファンに衝撃を与えたことだろう。

しかし、モナコがその決断に至ったのも無理はない。蓋を開けてみれば彼は就任以降、リーグ戦12試合でわずか2勝しか挙げることができなかった。チームの再建は混迷を極め、FWラダメル・ファルカオやDFカミル・グリクといった主力選手との確執も浮き彫りとなった。

わずか3カ月でその評価を一気に下げてしまったアンリ監督。いったい、彼の何が問題だったのだろうか。現役時代、アーセナルやフランス代表でチームメイトだったエマニュエル・プティ氏が原因を考察している。英『Daily Mirror』が伝えた。
「ティエリはすごい選手だった。どんな人でも彼がピッチ上でやってのけたことを知っている。ただ、彼は今監督になりたいと思っている。モナコでの最初の仕事はうまくいかなかったね。私が思うに、彼の頭の中はまだ選手のままなんだ。メンタリティを変える必要があるよ。監督になりたいのなら、選手としての考え方のままではダメだ。選手と対話し、トレーニングセッションをコントロールするのは監督として非常に大事なこと。たとえそれが初挑戦であっても、選手は常に監督をテストしているんだ」

プティ氏は考え方を監督モードに切り替えるべきと元同僚へアドバイスを送っている。しかし、同氏はこの助言をアンリ氏が聞き入れるかどうかも心配しているようで、ひとつ過去のエピソードを明かしている。

「アーセナル時代、僕は『ゴールを決めた時、自分の世界に閉じこもるよりも、もっと謙虚にファンと繋がりを持ちべきだ』とアンリに言ったことがある。だけど彼はそれを好まなかったらしく、耳を貸さなかったよ」

はたして今回、プティ氏のアドバイスをアンリ氏が聞き入れることはあるのだろうか。このままでは「名選手、名監督にあらず」の一例となってしまう可能性もあるだけに、できるだけ多くの助言に耳を傾けてほしいところだ。

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