現在サッカーシーンの中心に君臨する欧州5大リーグ。これらのリーグには毎年ビッグドリームを掴まんと世界各国から優秀な選手が集い、トップレベルの戦いが繰り広げられている。その中でも圧倒的な身体能力を活かして結果を残しているのがアフリカ人選手だ。厳しい環境で育ち、ハングリー精神旺盛な彼らは各クラブで他の地域出身の選手とは一線を画す働きでチームに貢献している。
そのなかでも、特に今季注目すべき選手を仏『Le Monde』がピックアップしている。昨季出番を得られず勝負をかける選手から、新天地での活躍を期待されている選手まで10名が名を連ねた。
・リヤド・マフレズ(FW/マンチェスター・シティ/アルジェリア/28歳)
最初は2015-16シーズンに“奇跡の優勝”を果たしたレスターの中心選手だったマフレズだ。マンCでは出場機会こそ限られているものの、昨季最終節ではスタメンに抜擢され素晴らしいゴールを決めて見せた。復活が待たれる。
・ナビ・ケイタ(MF/リヴァプール/ギニア/24歳)
昨季からリヴァプールに加入し、チームのチャンピオンズリーグ制覇に多大な貢献を果たしたケイタ。ドイツのライプツィヒからやってきた彼は、ハードワークと類まれなる攻撃センスで相手にプレッシャーを与え続けた。加入当初こそフィットしきれなかったものの、今ではリヴァプールに欠かせぬ存在となっている。プレミア2年目を迎える今季はさらなる飛躍に期待したいところだ。
・ジェネ・ダコナム(DF/ヘタフェ/トーゴ/27歳)
昨季、累積警告による欠場以外すべての試合に出場し、ヘタフェの5位フィニッシュに貢献したセンターバックだ。今ではチームの守備陣に欠かせない存在となっている。シント・トロイデン在籍時には右サイドバックを務めた経験もあり、ユーティリティ性は魅力的。昨季の活躍でその市場価値は4000万ユーロにまで高まったとされる27歳の2019-20シーズンに注目だ。
・トーマス・パルティ(MF/アトレティコ・マドリード/ガーナ/26歳)
本職はボランチながら、センターフォワードとゴールキーパー以外ならどこでもプレイ可能な“なんでも屋”。一部からは「ディエゴ・シメオネの発明」とまで言われ、急激にその評価を高めている。中盤からの積極的な攻撃参加に加え、ピッチを縦横無尽に駆け回る献身性はガーナの先輩であるマイケル・エッシェンに例えられることも。アトレティコがリーガを制覇するためには、この男の使い方がカギを握ってくるかもしれない。
・フランク・ケシエ(MF/ミラン/コートジボワール/22歳)
2014年に17歳の若さでコートジボワール代表デビューを果たした逸材。攻守に奮闘できる万能型の選手で、全体的にアフリカ人らしいダイナミックなプレイが売りだ。なかでも屈強なフィジカルを活かしたボール奪取は圧巻。ミランの守備に厚みをもたらしてくれることだろう。
・メフディ・ブラビア(MF/サッスオーロ/モロッコ/28歳)
トルコのコンヤスポルで発掘されたテクニシャン。昨季はサッスオーロで加入初年度から公式戦34試合に出場し、同クラブの中盤を支えた。28歳ながら成長を続ける彼は今季のパフォーマンス次第でビッグクラブからも声がかかることもあるかもしれない。
・アマドゥ・ハイダラ(MF/ライプツィヒ/マリ/21歳)
前所属のザルツブルグでは日本代表FW南野拓実と共にプレイしていたとあって、ご存知の方もいるのではないだろうか。昨季途中から加入したライプツィヒでは、リヴァプールへ移籍したナビ・ケイタの代役として前任者を彷彿とさせるようなパフォーマンスを披露している。今季はまだリーグ戦での出場こそないが、今後の成長が楽しみな新鋭MFだ。
・ラミ・ベンセバイニ(DF/ボルシアMG/アルジェリア/24歳)
今季がブンデス初挑戦となるDF。左サイドバックとセンターバックの両方をこなす選手で、前所属のレンヌではリーグ・アン屈指の空中戦勝率を誇っていた。今季新天地での出場はいまだないが、彼の守備力はシーズンのどこかでボルシアMGの力となるはずだ。
・ヌゴンダ・ムジンガ(DF/ディジョン/コンゴ/24歳)
今季母国クラブからディジョンに加入した24歳の左サイドバック。コンゴ代表の代表監督を務めるフローラン・イベンゲ監督が「ヨーロッパで活躍するためのすべての資質を兼ね備えている」と称する逸材だ。5大リーグ初挑戦となるが、スターダムを駆け上がることができるか。
・ヘンリー・オニェクル(FW/モナコ/ナイジェリア/22歳)
ナイジェリアが生んだ若きドリブラー。左ウイングを主戦場とする選手で、スピードに乗りながらも相手をかわす身のこなしは高水準だ。センターフォワードでもプレイ可能で、目指す形はかつてアーセナルで活躍したティエリ・アンリと言ったところか。本人もアンリに憧れを抱いていることを公言しており、このレジェンドがすでにモナコを去っていたことはオニェクルにとって少し残念だったかもしれない。
はたして、この中に2019-20シーズンに大ブレイクを果たす選手はいるのだろうか。少々マニアックな名前もあるが、一度チェックしておいて損はないはずだ。
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