環境を変えれば輝ける? ドイツ屈指の若手指揮官が欲しがるFWとは

シックは今こそ環境を変える時か photo/Getty Images

ローマで苦しい時間を過ごす23歳

サッカー選手の評価というのは難しいものだ。これまで鳴かず飛ばずだった選手が環境を変えることで爆発する可能性もあるだけに、現在の状況のみでその実力を判断することはできない。

ローマに所属するFWパトリック・シックもそういった選手の一人だろう。サンプドリアで名を挙げたこのチェコ代表FWは2017年夏、鳴り物入りでイタリアの首都に本拠地を置くクラブへやってきた。クラブ史上最高額となる移籍金で獲得したとあって、ローマは彼にさぞ期待していたことだろう。

しかし加入初年度の序盤に怪我で出遅れて以降、ポジションを掴み損ねた彼に課せられた役割は絶対的エースであるエディン・ジェコの代役だった。屈強なフィジカルを駆使し空中戦やポストプレイでチームに貢献するジェコと違い、シックはテクニカルなドリブルやミドルレンジからのシュートを得意とする選手。いわば“ジェコ仕様”にデザインされたローマに彼の居場所はなかった。今季もその状況は変わっておらず、まだ苦しい時間は続くことが予想される。

だが、そんなシックを昔から評価し今でも獲得したがっている人物がいる。ライプツィヒのユリアン・ナーゲルスマン監督だ。ドイツでも指折りの若手指揮官として知られる同監督は、ホッフェンハイムを率いていた時からシックの獲得を熱望していたと次のように語っている。

「移籍市場はまだ開いている。私はシックが好きだ。ホッフェンハイム時代から彼を獲得したいと思っていたんだけど、当時は何もできなかったんだ。彼は豊かな才能と素晴らしいクオリティを備えた選手だ」

形は違えど、基本的にスイッチが入ってからフィニッシュまでが速いスタイルをチームに取り入れているナーゲルスマン監督。たしかに、彼の下でなら突破力のあるシックは輝けるかもしれない。

ローマの悩めるFWは今こそ環境を変える時か。もしかすると近い将来、ドイツの地でこの23歳が現在とは別人のようなパフォーマンスを披露するなんてことがあるかもしれない。

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