今季はプレミアのストライカーがアツイ! “史上最高級”の点取り合戦幕開けだ

ウェストハムのサラー photo/Getty Images

アグエロ、ケイン以外にも注目FW多数

マンチェスター・シティFWセルヒオ・アグエロがすでにリーグ戦6得点、トッテナムFWハリー・ケイン、アーセナルFWピエール・エメリク・オバメヤンが3得点と、今季は序盤から近年のプレミアを代表するストライカーたちが躍動している。まだ開幕から4試合を消化しただけだが、すでに得点王争いが激しくなりそうな気配が漂っており、やはりストライカーたちが得点を量産するとリーグ戦は盛り上がってくる。しかも今季の特徴は、躍動しているストライカーが彼らだけではないということだ。

目を惹くのは今夏にやってきた新戦力だ。チェルシーはFIFAから補強禁止処分を受けていたこともあり、アストン・ヴィラにレンタル移籍させていたFWタミー・エイブラハムをセンターフォワードで固定。エイブラハムもここまで4得点と期待に応えており、プレミアリーグで十分に結果を出せる点取り屋であることを証明している。

ウェストハムがフランクフルトから加えたFWセバスティアン・ハラーもすでに3得点を記録しており、昨季ヨーロッパリーグ・ベスト4入りに貢献した実力は本物だ。まだ1得点決めただけだが、ニューカッスルがホッフェンハイムから獲得したジョエリントン、アストン・ヴィラがクラブ・ブルージュから獲得したウェズレイ・モラエスも興味深い。

彼らに共通するのは、大型ストライカーということだ。エイブラハムとウェズレイは191cm、ハラーは190cm、ジョエリントンは186cmのサイズを誇る。特にウェストハム、ニューカッスル、アストン・ヴィラといった中堅クラブにとって、前線で強引にボールを収めてくれるストライカーの存在は貴重だ。単純なクリアボールをマイボールにできれば、強豪相手にもサプライズを起こすチャンスが出てくる。しかもハラー、ジョエリントン、ウェズレイの3人は、揃ってクラブ史上最高額の移籍金で獲得されている。ウェストハム、ニューカッスル、アストン・ヴィラがいかにストライカーの補強に熱を入れていたかが分かる。3人ともすでに得点も決めており、良い形で新天地での冒険をスタートさせたと言えよう。

今夏の新戦力ではないが、バーンリーに所属する186cmのFWアシュリー・バーンズも今季はすでに4得点を記録している。エイブラハムも含め、今季はプレミアで大型ストライカーたちが1つのトレンドになっていると言っていい。ハラーもそうだが、近年はサイズに似合わぬスピードを持ち合わせた選手もおり、DFとしては対応が非常に難しい。彼らの存在は今季の注目ポイントの1つだ。

大型ストライカー以外にも元気なストライカーはいる。レスター・シティのエースであるジェイミー・バーディもすでに3得点を挙げており、立ち上がりから好調だ。今夏にはニューカッスルから新たな前線のパートナーとなるFWアヨセ・ペレスが加わり、サンプドリアからMFデニス・プラエトも加入。昨季プレミア屈指のチャンスメイカーであることを証明したMFジェイムズ・マディソンを含め、レスターにはバーディにチャンスボールを供給できる実力者が揃っている。チームも2勝2分と良いスタートを切っており、今季のバーディはまだまだ得点数を伸ばしそうだ。

昇格組ノリッジ・シティを最前線から引っ張るFWテーム・プッキも絶好調だ。プッキはここまで5得点を記録しており、序盤戦のビッグサプライズ選手となっている。ノリッジは昇格組ながらボールを細かく繋ぐ攻撃的なサッカーを披露しており、攻撃の精度もかなり高い。プッキは昨季プレミア・チャンピオンシップ(イングランド2部)で29得点を挙げて得点王を獲得しているが、ノリッジのパスワークはプレミアでも十分に通用する。プッキにも得点量産のチャンスがあり、このまま得点王レースに生き残るかもしれない。

ウイングプレイヤーも忘れてはならない。昨季はリヴァプールのサディオ・マネ、モハメド・サラーのウイング2人もオバメヤンに並んで得点王のタイトルを獲得したが、今季もマネは2得点、サラーは3得点、マンCのラヒーム・スターリングは5得点と、彼らも元気いっぱいだ。昨季プレミアで15得点以上決めた選手は8名しかいないのだが、その中でもサラー、マネ、スターリング、チェルシーでプレイしていたエデン・アザールなどワイドな位置から仕掛ける選手の存在が目立っていた。彼らウイングプレイヤーが得点を量産してくることも近年のトレンドと言えよう。

そのぶん得点力あるセンターフォワードが少なく、やや得点力不足と感じるクラブもあった。それも今夏に各クラブが点取り屋の補強へ動いた理由なのかもしれない。ハラー、エイブラハム、プッキあたりが揃って15得点以上決めてくると面白いが、今季はセンターフォワードも主役となれるだろうか。中堅クラブが史上最高額を支払って新ストライカーを獲得し、そこにアグエロやケインらプレミアを代表するストライカー、スターリングやサラーらウイングプレイヤーも絡んでくる。今季プレミアの点取り合戦は非常に魅力的で、得点王争いは史上最高級の盛り上がりを見せるかもしれない。

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