かつて“V・ダイクの後継者”と呼ばれた男が恨み節 「時間の無駄だった」

サウサンプトンで”ファン・ダイクの後継者”として期待されていたフート photo/Getty Images

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監督交代後に状況一変

昨季、サウサンプトンで日本代表DF吉田麻也と定位置を争ったDFを覚えているだろうか。2017年冬に当時DF史上最高額となる移籍金を残してリヴァプールへ移籍したフィルジル・ファン・ダイクの代役として活躍が期待されていたヴェスレイ・フートだ。

2017年夏にラツィオからサウサンプトンに加わったフート。当時彼は23歳ながらロシアワールドカップ欧州予選を戦うオランダ代表にも招集されており、間違いなく世界でも屈指の若手DFの一人だった。ファン・ダイクの退団後は同郷ということもあり彼の後継者との呼び声も高かった。時折ミスこそ目立ったものの、そのキャリアは概ね順調だったと言っていいだろう。しかし、そんなフートの幸せはある出来事によって一瞬で崩れ去ることとなる。

それは2018年12月のラルフ・ハーゼンヒュットル監督就任だ。この新指揮官誕生によって、それまで開幕から13試合連続で先発出場していたフートは出場機会を突如として失った。ハーゼンヒュットル監督就任以降、フートの出場時間はなんと“ゼロ”。そのままチームを追われるようにして、今年1月にセルタへレンタルされることとなってしまった。
結局、今季もアントワープへレンタルに出されているフート。英『Daily Mail』によると、そんな彼が自身を起用しなかったハーゼンヒュットル監督に対して恨み節を吐いている。

「ハーゼンヒュットルは僕にセカンドチャンスを与えたいと言っていたけど、結局一度だってチャンスを貰えなかった。僕は6週間一生懸命トレーニングに励んだのにだ。時間の無駄だったね。その後彼と話して、僕は他の場所で自分の価値を証明することにしたんだ。ラツィオを去ったのは間違いだったね。僕は彼らと5年間の契約を交わしていた。その2年後にはより良い条件の契約延長オファーも届いていたんだ」

もはやフートはサウサンプトンへの移籍自体が間違いだったと主張している。恨みは相当に深いようだ。しかし、何が起こるかわからないのがプロの世界。サウサンプトンでの時間は残念なものとなってしまったが、彼はその経験を糧にして未来を見る必要があるかもしれない。

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