ロナウド&メッシが支配する時代が終わる? 2人の怪物にも衰えか

長きにわたりサッカー界を牽引してきたロナウド(左)とメッシ(右)photo/Getty Images

「永遠に続くものはない」

長きにわたってサッカー界を牽引してきた2人の怪物、クリスティアーノ・ロナウド(ユヴェントス)とリオネル・メッシ(バルセロナ)の時代にまもなく終止符が打たれるかもしれない。

「クリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシ。彼らが支配する時代は終わりに向かっていますか?」こう大きく取り上げたのがイギリス公共放送の『BBC』だ。同メディアのジャーナリストであるエムリン・ベグリー氏が、これまでのデータと今季のデータなどを比較しつつ、2人合わせてキャリア通算1369ゴール、10度のバロンドール受賞、9度のチャンピオンズリーグ制覇を誇るロナウドとメッシの「衰え」を分析している。

まず同氏が注目したのは、今季ここまでの「ゴール数」だ。ロナウドは今季3ゴールを記録しているに対し、メッシは怪我の影響もあってかノーゴールとなっている。9月末までで、2人合わせてクラブでのゴール数が5ゴールに届かなかったのは、2005-06シーズン以来14年ぶりだという。

そして、次の注目したのが「出場数」。メッシはプロデビュー以降、怪我をしなかったシーズンが1度しかないが、長期離脱もほとんどない。しかし、今季はすでに2度目も負傷離脱をしており、残りのリーグ戦すべてに出場したとしても、ここ6年間で最も少ない出場数に。さらに、残りの試合で3試合以上欠場を余儀なくされることとなれば、バロンドールの初受賞(2008-09シーズン)以降では、初めてリーグ戦の出場数が「30」以下になってしまうのだ。

一方のロナウドも、2014-15シーズンをピークに公式戦の出場数が年々減少。それに伴い、ゴール数も大幅に減ってきているという。CLやカップにおけるチームの結果やスペインとイタリアの大会形式の違いなどで、シーズンによって出られる試合数に差があるため、一概に「ロナウドの衰え」とは言い難い。ただ、2014-15シーズンはスペイン国王杯でラウンド16敗退を喫したにも関わらず、公式戦54試合に出場しており、61ゴールという結果を残していた。

また、ロナウドに関しては昨季のデータも不安材料に挙げられている。昨季公式戦43試合に出場し、28ゴールを記録したロナウド。一般的なスコアラーからしたら2試合に1点以上のペースでゴールを決めているため、素晴らしい結果と言えるだろう。しかし、ロナウドにとってこの数字は、マンチェスター・ユナイテッドを退団して以降最低の数字だ。さらに、CLやセリエAで得点王を取れなかったことも懸念材料としている。

ただ、同氏は現在34歳のロナウドにとってポジティブなデータも紹介している。2010-11以降の欧州5大リーグで、公式戦30ゴール以上を記録したことのある34歳上の選手は6人おり、4人(トニ、ディ・ナターレ、トッティ、クアリアレッラ)がセリエAでプレイしていたとのこと。ベテラン選手にとって、イタリアは活躍しやすい舞台のようだ。

プレイを見る限りまだまだ衰え知らずなロナウドとメッシだが、キリアン・ムバッペを筆頭に近年は才能溢れる若手たちが勢い乗っているのも事実。ベグリー氏は「ここ10年間、サッカー界を支配してきた2人の時代の終わりを目撃しているのか?」や「永遠に続くものはない」などとも綴っているが、今季の主役は誰になるのだろうか。

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