[西岡明彦]守護神チェフ現役復帰! 今度の仕事場は?

今度は氷上でゴールを守ることとなったチェフ photo/Getty Images

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驚きのセカンドキャリア

 選手にとって引退後のセカンドキャリアといえば、指導者、あるいは解説者が頭に浮かびますが、全くの別世界、異業種に挑戦する人材も増えてきました。

 ペトル・チェフ。チェルシーやアーセナルなどで活躍した元チェコ代表のゴールキーパーは、昨季限りで20年に渡る現役生活に終止符を打ちました。同時にチェルシーのバックルームスタッフ入りが発表され、テクニカル・パフォーマンス・アドバイザーという肩書きでフランク・ランパード新監督を支えるスタッフの1人として古巣復帰を果たしていました。今夏のプレシーズンのジャパンツアーにも帯同していましたので、チェフの姿を見かけたファンの方も多かったはず。セカンドキャリアもフットボールの世界で、と誰もが期待していただけに驚きとともに報道されたのでした。

 今月9日(水)、ギルフォード・フェニックスが今季の新加入選手としてチェフが加入、ネットマインダーとしてプレイすることを発表しました。ギルフォードとはナショナル・アイス・ホッケー・リーグの2部に所属するチームで、ネットマインダーとはGKのこと。ホッケー界ではゴールテンダーやゴーリーと表現することが多いですが、英国式ではネットマインダーと表記されます。
 イングランド・サリー州にあるギルフォードはロンドンの南西部にあり、チェフにとっては生活拠点を変えることなく活動できるというメリットも影響したようです。ヘッドコーチのアンディ・ヘミングスは、「熱心に練習に励んでくれる素晴らしい選手、デビュー戦が待ち遠しいです」と、大きな期待を語りました。チェフ自身も「この若いチームの手助けになれるよう精一杯プレイします。子どものように試合を見たり、プレイできる素晴らしい経験を楽しみにしています」と抱負を語りました。

 チェフとフェニックスの契約はセミプロ契約とのことで、チェルシーのアドバイザー職には影響しないとのこと。異なる世界で、再び選手としてプレイできるチャンスを得たチェフ、その貴重な経験をチェルシーに還元してくれるはずです。

文/西岡 明彦

プレミアリーグ、セリエA、UEFAチャンピオンズリーグ、Jリーグなど国内外のフットボール中継で実況を務めるほか、『Foot!』などの情報番組のMCとしても活躍中。

theWORLD238号、10月15日発売の記事より転載

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