14歳のシャビはどんな選手だった? 若き日の天才司令塔には意外な“弱点”が

長きにわたってバルセロナを牽引したシャビ photo/Getty Images

下部組織時代の評価が明らかに

かつてバルセロナで活躍した元スペイン代表MFシャビ・エルナンデス氏。昨季限りで21年に渡る現役生活にピリオドを打ったが、彼は間違いなくサッカー界のレジェンドだ。鮮やかなパスサッカーで黄金時代を築いたバルセロナの中心選手として活躍し、同クラブで通算769試合に出場、85ゴール182アシストを記録した。

元同僚のFWリオネル・メッシやMFアンドレス・イニエスタなどと並び、“バルサ下部組織史上最高傑作”の1人と呼ばれることも多いシャビ氏。そんな天才MFは、やはりトップチーム昇格前の若かりし頃から完璧な選手だったのだろうか。

どうやら、そういうわけでもなかったようだと英『Daily Mail』が伝えている。同メディアによると、スペインのスポーツジャーナリストであるクリスティアン・マーティン・ビダル氏が今月出版した著書『La masia-formando personas mas alla』内で、同選手が14歳の時に当時の指導者からどのように評価されていたかが記されたレポートが掲載されたという。

レポートに記述されている評価項目はスピード、ボールコントロール、パス、クロス、シュート、ボール保持、ドリブル、ポジションニング、積極性の9つだ。なかでも同メディアが注目したのはパス。評価は「非常に良い」とされており、当時から巧みなパス技術を備えていたことが伺える。しかし、その後には「ただ、このクオリティをより良くするためには左足の精度を改善する必要がある」とも。我々の知っているシャビ氏は両足ともに優れたパス精度を誇る司令塔だったが、少年時代は逆足のキックが少々苦手だったようだ。

そして、シャビ氏が当時最も評価されていたのはポジショニング。レポートには「彼が備えている中で間違いなく最高の能力」と記述されており、当時から味方のパスを呼び込む位置取りは絶妙だったようだ。どうしてもパスの出し手に注目が集まりがちだが、ポゼッションサッカーを展開する上でこの能力に優れた選手は欠かせない。同氏が長くバルセロナで活躍できたのも、ポジショニングセンスの高さが大きかったか。

少年時代、指導者からどのように評価を受けていたかが明らかとなったシャビ氏。今回は名手の意外な過去の弱点が判明しただけに、他のメンバーのレポートも気になるところだ。

14歳当時のシャビ氏に対する指導者の評価は以下の通り

スピード:平均的。敏捷性やスピードは改善する必要がある

ボールコントロール:素晴らしい。この優れたボールコントロールでスピード不足を補うことができるだろう

パス:非常に良い。ピッチ上で自身のキャラクターを示している。ただ、このクオリティをより良くするためには左足の精度を改善する必要がある

クロス:良い。だが、彼がこのスキルを披露する必要はほとんどないだろう

シュート:許容範囲。この部分を改善して、攻撃面にうまく組み込む必要がある

ボール保持:とても良い。どのようにボールを保持するのかについて良い感覚を持っている。ほとんどロストすることはない

ドリブル:良い。彼が通常このプレイを選択することはないが、テクニックは優れている

ポジショニング:素晴らしい。彼が備えている中で間違いなく最高の能力だ。彼は常に必要な場所にいて、常にチームメイトにサポートとパスの選択肢を提供している

積極性:平均的。卓越したテクニックを有しているため、この側面は表に出てこない

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