ブラジル&アルゼンチン“逆襲”の10年へ 欧州勢に支配されたW杯制覇への挑戦

2014年大会でドイツに大敗したブラジル photo/Getty Images

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2010年代は全て欧州が制覇

2010年代の10年間を振り返ると、南米勢と欧州勢の実力差が大きく開いてしまった印象がある。南米勢がワールドカップを制したのは2002日韓ワールドカップのブラジル代表が最後となっており、2010年代のワールドカップは南アフリカ大会からスペイン代表、ドイツ代表、フランス代表と欧州勢が全て制している。

内容も良くない。2014ブラジルワールドカップではアルゼンチン代表が決勝まで進んだものの、開催国のブラジルは準決勝でドイツに1-7と大敗。まさに欧州勢との実力差を見せつけられたようなゲームとなってしまい、もはや個の力だけでサッカー界を支配することはできなくなった。

2018ロシアワールドカップではアルゼンチンが大苦戦し、グループステージではクロアチア代表に0-3の完敗。ベスト16までは進んだが、強いアルゼンチンの姿はどこかへ消えてしまった。
ブラジルは2010年大会よりオランダ代表、ドイツ代表、ベルギー代表に敗れて大会から姿を消しており、欧州勢との相性は悪い。ネイマールがいれば1度くらいはワールドカップを制覇できるかと思われたが、年齢的に次の2022カタールワールドカップがネイマールにとってラストチャンスになる可能性もある。

2020年代を逆襲の10年とできるのか。これが南米勢にとって1つのテーマになるのは間違いない。英『The Sun』も欧州VS南米の構図に注目しているが、期待されるのは2026年大会と2030年大会だ。

2026年大会はカナダ、アメリカ、メキシコの3国共同開催となっており、アメリカとメキシコで開催されたワールドカップにおいてブラジルとアルゼンチンは好成績を残してきた。

1970年のメキシコ大会はブラジルが優勝、1986年のメキシコ大会はアルゼンチン、1994年のアメリカ大会はブラジルと、いずれも南米の2強が制している。同メディアはその良い流れを引き継げるのではと注目しており、ここを1つのチャンスとしたい。

また2030年大会ではアルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、チリの南米4国による共同開催案が出ている。仮に決まれば、南米勢はホームアドバンテージを得ることになる。もっとも2014年のブラジル大会をドイツが制しているため、これだけで南米勢優位とは言いづらい。それでも、サポーターの大きな後押しがあることは間違いない。

さすがに2022、2026、2030と今後の3大会でも欧州勢に後れを取るわけにはいかないが、南米勢はこの10年で復活できるだろうか。プライドをかけた戦いの始まりだ。

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