2010年代もサッカー界では様々なドラマがあり、新たなトレンドなども生まれた。黄金期を経験したクラブもあったが、2010年代最強のチームを選ぶとするならばどこになるだろうか。
米『ESPN』は2010年から、1年に1チームずつベストチームをピックアップ。例えば2010年はジョゼップ・グアルディオラ率いるバルセロナ、2013年には3冠も達成したユップ・ハインケス率いるバイエルン、2014年はチャンピオンズリーグ制覇を成し遂げたレアル・マドリードといった具合にだ。
2010年から計10チームをチョイスしており、アンケート形式で2010年代最強チームを選ぶ流れとなっている。
2010年:バルセロナ
2011年:バルセロナ
2012年:バルセロナ
いきなりバルセロナが3つも続いた。やはりグアルディオラ政権が強すぎたのか、2010-11シーズンにはチャンピオンズリーグも制覇。2012年は代表戦を含めリオネル・メッシが1人で91ゴールも奪った特別な1年であり、個人の面でもバルセロナが支配した3年と言っていいかもしれない。
2013年:バイエルン
2012-13シーズンに3冠を達成したバイエルンも恐ろしい強さを誇っていた。チャンピオンズリーグでの勝ち上がりも印象的で、ベスト8ではユヴェントスを2戦合計4-0、ベスト4ではバルセロナを2戦合計7-0で粉砕している。
2014年:レアル・マドリード
リーグ制覇こそ達成できなかったが、カルロ・アンチェロッティが指揮した2013-14シーズンには悲願のチャンピオンズリーグ制覇を実現。当時は1試合平均3.06点と驚異の攻撃力を発揮しており、FWクリスティアーノ・ロナウドはチャンピオンズリーグで1シーズンの得点記録を塗り替える17得点も奪っている。
2015年:バルセロナ
2015年は再びバルセロナだ。グアルディオラは去ったが、2014-15シーズンにはメッシ、スアレス、ネイマールのMSNトリオで世界を支配。3冠を達成し、MSNはサッカー史上最強の攻撃ユニットではないかとも言われた。当時のMSNを抑え込めるチームは存在しなかった。
2016年:レアル・マドリード
いかにスペイン勢が強かったかが分かる流れだ。2015-16シーズンには再びレアルがチャンピオンズリーグを制することになり、ここから3連覇がスタートする。MSNトリオ擁するバルセロナのような無敵感はなかったが、接戦を制する試合巧者ぶりが際立っていたチームと言える。
2017年:モナコ
ここで少しサプライズだ。2016-17シーズンはモナコがリーグ・アンを制し、チャンピオンズリーグでもベスト4へ進出。FWキリアン・ムバッペ、MFベルナルド・シウバ、ファビーニョ、DFバンジャマン・メンディら優れた選手が揃い、大ブレイクした彼らは一気にビッグクラブへ羽ばたくことになった。1シーズン限りのスペシャルチームだ。
2018年:マンチェスター・シティ
チャンピオンズリーグは制覇できなかったが、2017-18シーズンには激戦のプレミアリーグで勝ち点100獲得を達成。新たな歴史を築くことになり、プレミアリーグのレベルを押し上げた存在と言っていい。また2018-19シーズンも勝ち点98を稼いでおり、2018年の1年間は非常に安定していた。
2019年:リヴァプール
最後は今もリーグ戦で無敗を続けるリヴァプールだ。2018-19シーズンはチャンピオンズリーグも制覇し、リーグ戦でもマンCを追い詰めた。2018-19シーズンはリーグ戦で僅か1敗、今季は未だ無敗と、その安定感は凄まじい。
リストアップされたのはこの10チームだが、アンケートの結果は2010年のバルセロナが12%で3位、2011年のバルセロナが21%で2位、そして2019年のリヴァプールが23%の得票率で1位となっている。
年は違うものの、グアルディオラ率いるバルセロナに票が集中している点は見逃せない。得票率ではリヴァプールが1位だが、2010年と2011年を合わせるとグアルディオラが作り上げたバルセロナが2010年代最強チームと考えることもできる。
意見はサッカーファンによって違うものになるはずだが、グアルディオラ率いるバルセロナとユルゲン・クロップ率いる現リヴァプールの一騎打ちと言っても良さそうだ。
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