モロッコ代表DFの心は“黄色と白”の間で揺れ動く 注目集まる21歳の決断

ドルトムントで活躍するハキミ photo/Getty Images

ブンデス公式はドルト残留を勧める

ドルトムントで花開いた21歳のSBはスペインへ帰るべきなのだろうか。レアル・マドリードからドルトムントにレンタル移籍中のモロッコ代表DFアクラフ・ハキミがキャリアの岐路に立たされている。

現在21歳のハキミはレアルの下部組織出身だが、トップチームには同じポジションのレギュラーとして長くスペイン代表DFダニ・カルバハルが君臨している。その影響もあり、ハキミは2018年夏にドルトムントへ武者修行に出されたのだが、ここで彼の才能が開花。昨季は瞬く間にレギュラーの座を確保し公式戦28試合に出場した。

今季もここまで公式戦26試合に出場し、DFながらすでに6ゴール6アシストを記録しているハキミ。ドルトムントにとって、彼はもはや必要不可欠な選手と言っていいだろう。そんなハキミのレンタル期間は今季終了時までとなっているが、はたしてこのモロッコ代表DFの去就はどうなるか。その実力は確かだが、彼がレアルに戻ってレギュラーの座を掴める保証はどこにもない。安定した出場機会を確保するためには、カルバハルという強力すぎるライバルを押し退けなければならないのだ。

ハキミ自身もこの選択については相当に迷っているようで、先日は「レアルとドルトムントでどちらを選択するか、心は半々に分かれているよ」と発言している。レアルで大きなギャンブルに出るか、それともドルトムントで安定した成功を掴むか。21歳の心は揺れている。

そんな中、ブンデスリーガ公式サイトはハキミにドルトムント残留をオススメしている。もちろん、レアルにはカルバハルがいるというのも理由の一つだが、同サイトはハキミがより成長を遂げることができるのはドルトムントなはずと主張している。

「夏に初めて選択を迫られる若い彼にとってクラブでの居心地は重要だ。ユース時代を過ごしたクラブを無視することが難しいというのは理解できる。ただ、ドルトムントもハキミにとって魅力的な選択肢となっていることを忘れてはいけない。アフリカ年間最優秀若手選手に選ばれた彼が地位を確立した大きな要因は、ドルトムントでの活躍にあるからだ。今回のハキミの成長によって、ドルトムントというクラブが若い選手の成長を促す地としてヨーロッパで最も魅力的な場所であるということを、多くの人が再認識させられたはず。ジェイドン・サンチョが急成長し、アーリング・ハーランドが次なる目的地として選んだことからもそれは窺い知ることができる」

ハキミが順調な成長を求めるならば、このままドルトムントに残るべきか。続けて同メディアは「ハキミは現時点で様々なポジションを務めている。だが、34歳のウカシュ・ピシュチェクが引退することとなれば、ハキミは彼の後継者としてピッタリな存在となるはずだ」と彼の出場するポジションについても言及。ドルトムントであれば彼の本職である右SBとしての未来が約束されるだろうと主張している。

はたして、このモロッコ代表DFは夏にどのような決断を下すのか。選択権はレアルにあるのだろうが、ハキミが強く残留を希望すればそのまま移籍交渉に入ることも十分に考えられる。21歳が迎える“決断の夏”。今後の動向に注目だ。

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