絶好調の“巨人FW”が絶対的じゃない ベルギー代表の少し不思議な1トップ争い

インテルでは絶好調も代表では定位置を確保できていないルカク photo/Getty Images

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2人のFWが出場機会分け合う

今年開催されるEURO2020に向けて、この先ベルギー代表のストライカー争いはどのような展開を見せるだろうか。同国代表が使用する[3-4-2-1]の1トップを巡る戦いの行方に注目が集まっている。

順当に考えれば、インテルで絶好調のFWロメル・ルカクが候補として最右翼だろう。この巨人FWは2018年のロシアW杯でも、レギュラーとしてチームを3位に導いた。もはや1トップはルカクで盤石と思っている人も多いだろう。

しかし、少し意外なことにベルギー代表のロベルト・マルティネス監督は昨年行われたEURO予選で1トップを固定せず。ルカクとチェルシーFWミシー・バチュアイを併用している。ルカクが好調になった2019-20シーズン開幕以降もそれは変わらず、同監督は依然としてこのスタンスで戦い続けているのだ。
今季の成績を考えれば少々驚きの起用法と言えるかもしれない。だが、これでもうひとつ意外なのは、ベルギー国内での評価はバチュアイの方が高い傾向にあるということだ。インテル快進撃の立役者であるストライカーの評価が、所属クラブで控えに甘んじている選手よりも下と言うのだからおもしろい。

そして、この異様とも言える状況には弟であるラツィオのジョルダン・ルカクも納得していない様子。バチュアイよりも決定力の高い兄こそが代表のレギュラーにふさわしいと、同選手は次のように述べている。

「ベルギーの多くの人はロメルよりもミシーを好んでいるけど、それは本当に正しいかい? たしかにミシーはいろんなところでドリブルできるし、素晴らしいテクニックを備えた選手だけど、ストライカーはゴールを決めることが重要なんじゃないか? ロメルは今、忍耐力を示していると思うよ」

ジョルダンがこのように語ったことを英『Daily Mail』が伝えている。はたして、この少し不思議なベルギー代表の1トップ争いは、EURO2020でどのような決着が着くのだろうか。相手ゴールに最も近い重要な位置だけに、絶対的な存在を作りたいところだが。

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