“ペップ以来”のロケットスタート 緊急登板の男がバイエルンを変えた

今季途中からバイエルンの指揮官に就任したフリック photo/Getty Images

取り戻した“無敵感”

今季前半戦こそ“1強時代”の区切りを予感させる展開だったドイツ・ブンデスリーガだが、王者バイエルン・ミュンヘンが急激に勢いを取り戻している。

現地時間8日に行われた第25節でアウクスブルクを2-0で粉砕し、リーグ戦での連勝を「4」としたバイエルン。ブンデスでは直近の11試合で負けなしだ。その内訳も10勝1分と実に驚異的な数字となっており、今では例年の“無敵感”を取り戻していると言っていい。ニコ・コバチ前政権下ではなかなか調子の上がらない時期を過ごしたが、ハンジ・フリック体制移行後はエンジン全開。現在は2位ドルトムントに4ポイント差をつけて首位に立っている。

そんないつもの調子を取り戻したフリック・バイエルンだが、その強さを示す統計がある。データサイト『Opta』によると、フリック監督が就任して以降、彼らはリーグ戦で獲得可能だった45ポイントのうち37ポイントもの勝ち点を獲得しているのだ。バイエルンにおいて、就任から15試合でフリック監督よりも多い勝ち点を獲得したのは、2013-14シーズンに41ポイントを獲得したジョゼップ・グアルディオラ元監督(現マンチェスター・シティ監督)のみ。フリック監督はクラブ歴代2位のロケットスタートを切っているということとなる。

シーズン途中からの緊急登板となったが、うまくチームを立て直したフリック監督。同監督はコバチ前政権下で不遇の時を過ごしていたトーマス・ミュラーを再びスタメンに固定し、それまでアタッカーだったアルフォンソ・デイビスを左サイドバックにコンバートさせるなど、ベテランと若手をうまく融合させることに成功した。今のところ、その仕事はこれ以上なく順調に進んでいると言っていいだろう。

はたして、この指揮官が率いるバイエルンの快進撃はいつまで続くこととなるのだろうか。初めは“つなぎ役”とみなされていたフリック監督だが、今では“欧州屈指の名将”としての風格さえ漂い始めている。

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