グアルディオラが持つGKへのこだわり 元教え子が語る過去の熱血指導

マンCではエデルソンにも頻繁にアドバイスを送るグアルディオラ監督 photo/Getty Images

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「トレーニングを頻繁にチェックしにきた」

ジョゼップ・グアルディオラ監督の標榜するサッカーにおいて、最重要とされるポジションはどこか。ウイング、中盤、最終ライン……。どのポジションも彼のサッカーを語る上で欠かせない要素だが、おそらくGKはその中でも非常に大きな役割を担っていると言えよう。なにしろパスワークの開始地点なのだ。

ビルドアップ能力が高いGKはポゼッションサッカーの肝。グアルディオラ監督はこれまで指揮したバルセロナ、バイエルン・ミュンヘン、マンチェスター・シティで、必ずと言っていいほど守護神には足元の技術に優れた選手を起用してきた。ビクトル・バルデス、マヌエル・ノイアー、エデルソンはいずれも欧州屈指の“ボールを捌ける”守護神だ。そのこだわりはマンCでジョー・ハートやクラウディオ・ブラボに早々と見切りをつけたことからも見て取れる。

そんなグアルディオラ監督のGKへのこだわりがいかに強いものであったかを元教え子が語っている。バイエルン時代に同監督から指導を受けたルーカス・レーダーは、彼が頻繁にGKのトレーニングをチェックしに来ていたと次のように話した。英『Manchester Evening News』が伝えている。
「ペップは遊び心のある指導法で僕らにたくさんのことを教えてくれたんだ。通常、GKの練習に監督が自ら関与することはあまり多くないんだけど、彼はビルドアップへのこだわりの強さから僕らのトレーニングを頻繁にチェックしにきた。ノイアーは全て完璧にこなしていたね。でも、僕は時々ロングボールを蹴ってしまうことがあったんだ。他の選択肢があったにもかかわらずね。だけど、ペップはそれに対して怒鳴ったりはしなかったよ。目的のためにどのような解決策があるのか、練習後のミーティングで丁寧に教えてくれたんだ」

GKのことは専門のコーチに任せる指揮官も少なくないというが、グアルディオラ監督は何度もGKトレーニングをチェックし、選手たちへ自身の考えを伝えていたという。レーダーは2013-14シーズン、終盤戦までほとんどベンチ入りできない境遇にあった選手だが、そういった境遇のGKにもグアルディオラ監督は時間を割いて細かく丁寧にアドバイスを送っていたようだ。

控え選手にも自身の哲学を徹底的に落とし込もうとするグアルディオラ監督。彼の展開する緻密なサッカーは、こういった細やかな指導の賜物なのかもしれない。

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