まさに11人目のフィールドプレイヤー　今季の欧州各リーグでパス成功率トップのGKは　

2020年03月30日(月) 21時30分配信

バルセロナのパスワークを支えているテア・シュテーゲン photo/Getty Images

意外な選手の名も

1992年の競技規則改正以降、ゴールキーパーは味方が意図的に蹴ったボール（バックパス）や、味方からのスローインのボールを手で扱うことができなくなった。これによりGKにはセービング能力のみならず、フィールドプレイヤーに匹敵する足下の技術も求められるようになり、近年では自陣後方からのビルドアップにGKを組み込むチームが増えている。

そこで今回は、今季欧州4大リーグでプレイしているGKたちの中から、各リーグトップのパス成功率を叩き出している面々を紹介したい。なお、各リーグで総パス数が600本未満のGKは順位付けの対象外となっている（スタッツは『Sofa Score』より）。

【リーガ・エスパニョーラ】（スペイン）

マルク・アンドレ・テア・シュテーゲン（27歳/バルセロナ所属）

パス成功率：85.5％
総パス数：858本
パス成功数：734本

2014年よりバルセロナに在籍しているテア・シュテーゲンは、今季も正確無比なパスで自軍の攻撃の起点に。相手FWのプレスをものともしない強心臓ぶりも然ることながら、ライナー性のパスをタイミング良く前線へ送り、味方の攻撃をスピードアップできるのもこのドイツ人GKの持ち味だ。

豪州代表としても活躍中のマシュー・ライアン photo/Getty Images

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プレミアリーグ（イングランド）

マシュー・ライアン（27歳/ブライトン所属）

パス成功率：81.2％
総パス数：925本
パス成功数：752本

KRCヘンク（ベルギー）やバレンシアといった欧州の名門クラブを渡り歩き、2017年よりブライトンに在籍しているマシュー・ライアン。ポゼッションサッカーを志向するグレアム・ポッター氏が昨年5月にブライトンの新監督に就任して以降、持ち前のパスセンスを遺憾なく発揮。特にロングパスの精度が高く、今季のプレミアリーグではマンチェスター・シティのGKエデルソンを上回る182本という成功数を叩き出している（エデルソンは89本）。今やオーストラリア代表の正守護神に登り詰めた同選手の更なる活躍に期待したいところだ。

長きにわたりバイエルンの正守護神として君臨しているノイアー photo/Getty Images

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ブンデスリーガ（ドイツ）

マヌエル・ノイアー（34歳/バイエルン・ミュンヘン所属）

パス成功率：87.6％
総パス数：942本
パス成功数：826本

2011年よりバイエルン・ミュンヘンのゴールを守り続けているノイアーは、今季も圧巻のパス成功数や成功率を記録。34歳という年齢を感じさせない広いプレイエリアや、ペナルティエリア外でも華麗なフェイントを繰り出し、相手アタッカーを手玉にとる姿には脱帽のひと言である。テア・シュテーゲンとのハイレベルなドイツ代表正GK争いは、まだまだ続きそうだ。

昨夏よりローマでプレイしているP・ロペス（左）と、ラツィオの躍進を支えているストラコシャ（右） photo/Getty Images

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セリエA（イタリア）

○パウ・ロペス（25歳/ASローマ所属）

○トーマス・ストラコシャ（25歳/ラツィオ所属）

※パス成功率は共に76.2%

（P・ロペス）
総パス数：707本　　パス成功数：539本

（ストラコシャ）
総パス数：753本　　パス成功数：574本

ローマに本拠地を置いている2チームの正守護神が、パス成功率で並ぶという結果に。昨夏にべティスからASローマへ移籍したパウ・ロペスは、新天地でも高い足下の技術を誇示。鋭い弾道のパスはそれほど多くはないものの、ふわりとした浮き球で相手FWのプレスをいなすことを得意としている。

今季のセリエAで最多タイの無失点試合（9試合）を演出するなど、守備面での貢献がクローズアップされがちなストラコシャも、非凡なパスセンスの持ち味。長短どちらのパスも高精度であるほか、的確なポジショニングでパスの出しどころに困った最終ラインの面々を助けることができるのも、このアルバニア人GKの特長だ。

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