[西岡明彦]マンU好調の陰で“あの男”の進退に注目が……

プレミア最強ガイド 064

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以前から移籍話が噂されてきたポグバは果たしてユナイテッドに残るのか photo/Getty Images

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 現在公式戦10試合無敗、来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得も見えてきたマンチェスター・ユナイテッド。1月にスポルティングから加入したMFブルーノ・フェルナンデスの活躍もあり、クラブは長期的なビジョンを含め今後のチーム作りを検討し始めています。クリスタル・パレスから加入した右SBアーロン・ワン・ビサカ、レスターから加わったDFハリー・マグワイアなど、今季の補強選手が期待通りの活躍をしたことで、オーレ・グンナー・スールシャール監督の周辺はポジティブな空気に包まれています。

 そのなかで、唯一の懸案事項に動きが出てきました。足首の負傷で長期戦線離脱しているMFポール・ポグバの進退についてです。今季はここまで公式戦の出場は8試合に留まり、1月には2度目の手術を行うなど苦しいシーズンを過ごしているポグバ。ここにきてようやく戦列復帰できる状況にまで回復してきましたが、来季は環境を変える準備をしていると噂されてきました。

 ポグバの代理人を務めるのはミーノ・ライオラ。数多くのスター選手をクライアントに持つ彼とユナイテッドの関係は、1月のアーリング・ハーランドの移籍交渉が破談したことで亀裂が入ったと報じられています。巧みな駆け引きの末、ハーランドをドルトムントに加入させたライオラ。誰もが知るその後のノルウェー代表FWの活躍は、両者の遺恨をさらに助長させるものとなりました。それ以降、ユナイテッド、ライオラの両者共に、負傷続きのフランス代表MFに関するコメントは控えるようになっていました。
 今週に入って「ポグバ、残留へ」と、『Daily Mail』紙が報じました。一時はレアル・マドリード、バルセロナ、ユヴェントスといったクラブと移籍交渉を行うのではないかと見られてきたポグバサイドに心境の変化があったというのです。同僚となったブルーノ・フェルナンデスをライバル視するのではなく協働できると考えているポグバは、最近のチーム力アップを好意的に捉え、「僕にとってすべてを勝ち取れるクラブ」と発言したとのこと。完全復活に向けて、心身共に前向きに動き出したというのです。

 ポグバとユナイテッドとの契約は2021年6月末まで。クラブはチャンピオンズリーグ出場権獲得に向けてラストスパートに入っていますが、今後のポグバのパフォーマンス次第では契約延長を含め長期的な戦力として検討しているとのこと。現行の週給30万ポンドをさらに10万ポンド上乗せして交渉に入ると報じています。もともと8900万ポンドもの大金を費やして獲得したポグバは、フランス代表としてワールドカップ優勝を成し遂げるなど現有戦力の中では際立った実績の持ち主。ここに残りたいという気持ちがあるのなら、最大のサポートをすることで、かつての輝きを取り戻してほしいとクラブは願っているようです。

文/西岡 明彦

※電子マガジンtheWORLD243号、3月15日配信号の記事より転載

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